VM 数学関数

VM 数学関数#

ここでは、実数および複素数ベクトル引数に基づいて数学関数の値を計算する VM 関数について説明します。

各関数は、短縮名、その目的の簡単な説明、各データタイプの呼び出しシーケンス、および入力/出力引数の説明が示されます。

関数の説明で精度オーバーフローを区切る入力しきい値が指定されていない限り、パラメーターの入力範囲は入力データタイプの数学的範囲と等しくなります。

  • FLT16_MAX は半精度実数データタイプで表現できる最大数を表します

  • FLT_MAX は単精度実数データタイプで表現できる最大数を表します

  • DBL_MAX は倍精度実数データタイプで表現できる最大数を表します

次の表は、使用可能な数学関数と関連するデータタイプを示しています。

関数

データタイプ

説明

算術関数

add

h, s, d, c, z

ベクトル要素を加算

sub

h, s, d, c, z

ベクトル要素を減算

sqr

h, s, d

ベクトル要素を平方

mul

h, s, d, c, z

ベクトル要素を乗算

mulbyconj

c, z

最初のベクトルの要素を 2 番目のベクトルの共役要素で乗算します

conj

c, z

ベクトル要素を共役

abs

h, s, d, c, z

ベクトル要素の絶対値を計算します

arg

c, z

ベクトル要素の引数を計算します

linearfrac

h, s, d

ベクトルの線形分数変換を実行します

fmod

h, s, d

ベクトル a のベクトル b に対する係数関数の要素ごとの計算を実行します

remainder

h, s, d

ベクトル a の要素とベクトル b の対応する要素に対して剰余関数の要素ごとの計算を実行します

べき乗関数とルート関数

inv

h, s, d

ベクトル要素を反転します

div

h, s, d, c, z

最初のベクトルの要素を 2 番目のベクトルの要素で除算します

sqrt

h, s, d, c, z

ベクトル要素の平方根を計算します

invsqrt

h, s, d

ベクトル要素の逆平方根を計算します

cbrt

h, s, d

ベクトル要素の立方根を計算します

invcbrt

h, s, d

ベクトル要素の逆立方根を計算します

pow2o3

h, s, d

各ベクトル要素の平方の立方根を計算します

pow3o2

h, s, d

各ベクトル要素の立方根を計算します

pow

h, s, d, c, z

各ベクトル要素を指定された指数で累乗します

powx

h, s, d, c, z

各ベクトル要素を定数乗します

powr

h, s, d

2 つのベクトルの要素について ab 乗を計算します。ベクトル引数 a の要素はすべて非負です

hypot

h, s, d

平方和の平方根を計算します

指数関数と対数関数

exp

h, s, d, c, z

ベクトル要素の底 e とする指数を計算します

exp2

h, s, d

ベクトル要素の低 2 の指数を計算します

exp10

h, s, d

ベクトル要素の低 10 の指数を計算します

expm1

h, s, d

ベクトル要素を 1 つ減らした低 e の指数を計算します

ln

h, s, d, c, z

ベクトル要素の自然対数を計算します

log2

h, s, d

ベクトル要素の低 2 の対数を計算します

log10

h, s, d, c, z

ベクトル要素の低 10 の対数を計算します

log1p

h, s, d

1 ずつ増加するベクトル要素の自然対数を計算します

logb

h, s, d

入力ベクトル a の要素の指数を計算します

三角関数

cos

h, s, d, c, z

ベクトル要素の余弦を計算します

sin

h, s, d, c, z

ベクトル要素の正弦を計算します

sincos

h, s, d

ベクトル要素の正弦と余弦を計算します

cis

c, z

ベクトル要素の複素指数を計算します (余弦と正弦を複素数値に組み合わせます)

tan

h, s, d, c, z

ベクトル要素の正接を計算します

acos

h, s, d, c, z

ベクトル要素の逆余弦を計算します

asin

h, s, d, c, z

ベクトル要素の逆正弦を計算します

atan

h, s, d, c, z

ベクトル要素の逆正接を計算します

atan2

h, s, d

2 つのベクトルの要素の比の 4 象限逆正接を計算します

cospi

h, s, d

ベクトル要素の余弦を \(\pi\) で乗算して計算します

sinpi

h, s, d

ベクトル要素の正弦を \(\pi\) で乗算して計算します

tanpi

h, s, d

ベクトル要素の正接を \(\pi\) で乗算して計算します

acospi

h, s, d

ベクトル要素の逆余弦を \(\pi\) で除算して計算します

asinpi

h, s, d

ベクトル要素の逆正弦を \(\pi\) で除算して計算します

atanpi

h, s, d

ベクトル要素の逆正接を \(\pi\) で除算して計算します

atan2pi

h, s, d

2 つのベクトルの対応する要素の比を \(\pi\) で割った 4 象限逆正接を計算します

cosd

h, s, d

ベクトル要素の余弦を \(\pi\)/180 倍して計算します

sin

h, s, d

ベクトル要素の正弦を \(\pi\)/180 倍して計算します

tand

h, s, d

ベクトル要素の正接を \(\pi\)/180 倍して計算します

双曲線関数

cosh

h, s, d, c, z

ベクトル要素の双曲線余弦を計算します

sinh

h, s, d, c, z

ベクトル要素の双曲線正弦を計算します

tanh

h, s, d, c, z

ベクトル要素の双曲線正接を計算します

acosh

h, s, d, c, z

ベクトル要素の逆双曲線余弦を計算します

asinh

h, s, d, c, z

ベクトル要素の逆双曲線正弦を計算します

atanh

h, s, d, c, z

ベクトル要素の逆双曲線正接を計算します

特殊機能

erf

h, s, d

ベクトル要素の含まれる誤差関数値を計算します

erfc

h, s, d

ベクトル要素の相補誤差関数値を計算します

erfcx

h, s, d

ベクトル要素のスケールされた相補誤差関数値を計算します

cdfnorm

h, s, d

ベクトル要素の累積正規分布関数値を計算します

erfinv

h, s, d

ベクトル要素の逆誤差関数値を計算します

erfcinv

h, s, d

ベクトル要素の逆相補誤差関数値を計算します

cdfnorminv

h, s, d

ベクトル要素の逆累積正規分布関数値を計算します

lgamma

h, s, d

ベクトル要素のガンマ関数の絶対値の自然対数を計算します。

tgamma

h, s, d

ベクトル要素ののガンマ関数を計算します

expint1

h, s, d

ベクトル要素の指数積分を計算します

i0

h, s, d

0 次正規修正円筒ベッセル関数を計算します

i1

h, s, d

1 次正規修正円筒ベッセル関数を計算します

j0

h, s, d

0 次の第 1 種ベッセル関数を計算します

j1

h, s, d

1 次の第 1 種ベッセル関数を計算します

jn

h, s, d

指定された次数の第 1 種ベッセル関数を計算します

y0

h, s, d

0 次の第 2 種ベッセル関数を計算します

y1

h, s, d

1 次の第 2 種ベッセル関数を計算します

yn

h, s, d

指定された次数の第 2 種ベッセル関数を計算します

丸め関数

floor

h, s, d

負の無限大方向へ丸めます

ceil

h, s, d

正の無限大方向へ丸めます

trunc

h, s, d

ゼロの無限大方向へ丸めます

round

h, s, d

最も近い整数へ丸めます

nearbyint

h, s, d

現在のモードに応じて丸めます

rint

h, s, d

現在のモードに従って丸め、不正確な結果の例外を発生させます

modf

h, s, d

整数部と小数部を計算します

frac

h, s, d

小数部分を計算します

その他の関数

copysign

h, s, d

1 つの引数の要素のベクトルを、他の引数の要素と一致するように符号を変更して返します

nextafter

h, s, d

あるベクトルの要素の値に続く、別のベクトルの対応する要素の方向にある、次に表現可能な浮動小数点値を含む要素のベクトルを返します

fdim

h, s, d

最初の要素が大きい場合はベクトル引数の対応する要素の差を含むベクトルを返し、それ以外の場合は +0 を返します

fmax

h, s, d

2 つのベクトル引数の各要素のペアのうち大きい方を返します

fmin

h, s, d

2 つのベクトル引数の各要素のペアのうち小さい方を返します

maxmag

h, s, d

2 つのベクトル引数の各要素のペアのうち、大きい値を持つ要素を返します

minmag

h, s, d

2 つのベクトル引数の各要素のペアのうち、小さい値を持つ要素を返します