add#

ベクトル a とベクトル b の要素ごとの加算を計算します。

説明#

add(a, b) 関数はベクトル a とベクトル b の要素ごとの加算を実行します。

引数 1

引数 2

結果

エラーコード

+0

+0

+0

+0

-0

+0

-0

+0

+0

-0

-0

-0

+\(\infty\)

+\(\infty\)

+\(\infty\)

+\(\infty\)

-\(\infty\)

QNAN

-\(\infty\)

+\(\infty\)

QNAN

-\(\infty\)

-\(\infty\)

-\(\infty\)

SNAN

任意の値

QNAN

任意の値

SNAN

QNAN

複素関数の特殊値の仕様は、次の式に従って定義されます。

add(x1+i*y1,x2+i*y2) = (x1+x2) + i*(y1+y2)

複素関数のオーバーフローは、RE(x)、RE(y)、IM(x)、IM(y) 引数がすべて有限数であっても、計算結果の実数部または虚数部が非常に大きく、ターゲット精度に適合しない場合に発生します (HA/LA 精度モードでのみサポートされます)。この場合、関数は結果のその部分に \(\infty\) を返し、VM エラーステータスを status::overflow に設定します (status::accuracy_warning ステータスを上書きします)。

API#

構文#

バッファー API

namespace oneapi::mkl::vm { 

sycl::event add(sycl::queue & exec_queue, 
      std::int64_t n, 
      sycl::buffer<T> & a, 
      sycl::buffer<T> & b, 
      sycl::buffer<T> & y, 
      oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined, 
      oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {}); 

}
namespace oneapi::mkl::vm { 

sycl::event add(sycl::queue & exec_queue, 
      sycl::buffer<T> & a, 
      oneapi::mkl::slice sa, 
      sycl::buffer<T> & b, 
      oneapi::mkl::slice sb, 
      sycl::buffer<T> & y, 
      oneapi::mkl::slice sy, 
      oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined, 
      oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {}); 

}

USM API

namespace oneapi::mkl::vm { 

sycl::event add(sycl::queue & exec_queue, 
      std::int64_t n, 
      T const * a, 
      T const * b, 
      T * y, 
      std::vector<sycl::event> const & depends = {}, 
      oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined, 
      oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {}); 

}
namespace oneapi::mkl::vm { 

sycl::event add(sycl::queue & exec_queue, 
      T const * a, 
      oneapi::mkl::slice sa, 
      T const * b, 
      oneapi::mkl::slice sb, 
      T * y, 
      oneapi::mkl::slice sy, 
      std::vector<sycl::event> const & depends = {}, 
      oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined, 
      oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {}); 

}

add は次の精度とデバイスをサポートしています。

T

デバイスサポート

sycl::half

GPU

_Float16

CPU

float

CPU および GPU

double

CPU および GPU

std::complex<float>

CPU および GPU

std::complex<double>

CPU および GPU

説明

入力パラメーター#

バッファー API

exec_queue

ルーチンが実行されるキュー。

n

計算する要素の数を指定します。

a

1 番目の入力ベクトルを含むバッファー。

sa

a のスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。

b

2 番目の入力ベクトルを含むバッファー。

sb

b のスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。

sy

y のスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。

mode

この関数呼び出しのグローバル VM モード設定をオーバーライドします。指定可能な値とその説明については、set_mode 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。デフォルト値は mode::not_defined です。

errhandler

この関数呼び出しのローカルエラー処理モードを設定します。引数と説明については、create_error_handler 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。ローカル・エラー・ハンドラーはデフォルトで無効になっています。

USM API

exec_queue

ルーチンが実行されるキュー。

n

計算する要素の数を指定します。

a

最初の入力ベクトルへのポインター。

sa

a のスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。

b

2 番目の入力ベクトルへのポインター。

sb

b のスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。

sy

y のスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。

depends

依存イベントのベクトル (入力データの準備ができるまで待機)。これはオプションのパラメーターです。デフォルトは空のベクトルです。

mode

この関数呼び出しのグローバル VM モード設定をオーバーライドします。指定可能な値とその説明については、set_mode 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。デフォルト値は mode::not_defined です。

errhandler

この関数呼び出しのローカルエラー処理モードを設定します。引数と説明については、create_error_handler 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。ローカル・エラー・ハンドラーはデフォルトで無効になっています。

出力パラメーター#

バッファー API

y

出力ベクトルを含むバッファー。

戻り値 (event)

計算終了イベント。

USM API

y

出力ベクトルへのポインター。

戻り値 (event)

計算終了イベント。

#

add の使用例は、oneMKL インストール・ディレクトリーの以下の場所にあります。

share/doc/mkl/examples/sycl/vml/source/vadd.cpp