div#
ベクトル a の要素をベクトル b の要素で要素ごとに除算します。
説明#
div(a,b) 関数は、ベクトル a をベクトル b で要素ごとに除算します。
引数 1 |
引数 2 |
結果 |
VM エラーステータス |
|---|---|---|---|
X > +0 |
+0 |
+\(\infty\) |
|
X > +0 |
-0 |
-\(\infty\) |
|
X < +0 |
+0 |
-\(\infty\) |
|
X < +0 |
-0 |
+\(\infty\) |
|
+0 |
+0 |
QNAN |
|
-0 |
-0 |
QNAN |
|
X > +0 |
+\(\infty\) |
+0 |
|
X > +0 |
-\(\infty\) |
-0 |
|
+\(\infty\) |
+\(\infty\) |
QNAN |
|
-\(\infty\) |
-\(\infty\) |
QNAN |
|
QNAN |
QNAN |
QNAN |
|
SNAN |
SNAN |
QNAN |
複素関数の特殊値の仕様は、次の式に従って定義されます
Div(x1+i*y1,x2+i*y2) = (x1+i*y1)*(x2-i*y2)/(x2*x2+y2*y2)。
複素関数のオーバーフローは、x2+i*y2 がゼロでなく、x1、x2、y1、y2 が有限数であるが、正確な結果の実数部または虚数部が非常に大きく、ターゲットの精度に適合しない場合に発生します。この場合、関数は結果のその部分に \(\infty\) を返し、VM エラーステータスを status::overflow に設定します。
API#
構文#
バッファー API
namespace oneapi::mkl::vm {
sycl::event div(sycl::queue & exec_queue,
std::int64_t n,
sycl::buffer<T> & a,
sycl::buffer<T> & b,
sycl::buffer<T> & y,
oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined,
oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {});
}namespace oneapi::mkl::vm {
sycl::event div(sycl::queue & exec_queue,
sycl::buffer<T> & a,
oneapi::mkl::slice sa,
sycl::buffer<T> & b,
oneapi::mkl::slice sb,
sycl::buffer<T> & y,
oneapi::mkl::slice sy,
oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined,
oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {});
}USM API
namespace oneapi::mkl::vm {
sycl::event div(sycl::queue & exec_queue,
std::int64_t n,
T const * a,
T const * b,
T * y,
std::vector<sycl::event> const & depends = {},
oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined,
oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {});
}namespace oneapi::mkl::vm {
sycl::event div(sycl::queue & exec_queue,
T const * a,
oneapi::mkl::slice sa,
T const * b,
oneapi::mkl::slice sb,
T * y,
oneapi::mkl::slice sy,
std::vector<sycl::event> const & depends = {},
oneapi::mkl::vm::mode mode = oneapi::mkl::vm::mode::not_defined,
oneapi::mkl::vm::error_handler<T> errhandler = {});
}div は次の精度とデバイスをサポートしています。
T |
デバイスサポート |
|---|---|
|
GPU |
|
CPU |
|
CPU および GPU |
|
CPU および GPU |
|
CPU および GPU |
|
CPU および GPU |
入力パラメーター#
バッファー API
- exec_queue
ルーチンが実行されるキュー。
- n
計算する要素の数を指定します。
- a
1 番目の入力ベクトルを含むバッファー。
- sa
aのスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。- b
2 番目の入力ベクトルを含むバッファー。
- sb
bのスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。- sy
yのスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。- mode
この関数呼び出しのグローバル VM モード設定をオーバーライドします。指定可能な値とその説明については、set_mode 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。デフォルト値は
mode::not_definedです。- errhandler
この関数呼び出しのローカルエラー処理モードを設定します。引数と説明については、create_error_handler 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。ローカル・エラー・ハンドラーはデフォルトで無効になっています。
USM API
- exec_queue
ルーチンが実行されるキュー。
- n
計算する要素の数を指定します。
- a
最初の入力ベクトルへのポインター。
- sa
aのスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。- b
2 番目の入力ベクトルへのポインター。
- sb
bのスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。- sy
yのスライスセレクター。oneMKL スライスタイプの説明については、データタイプを参照してください。- depends
依存イベントのベクトル (入力データの準備ができるまで待機)。これはオプションのパラメーターです。デフォルトは空のベクトルです。
- mode
この関数呼び出しのグローバル VM モード設定をオーバーライドします。指定可能な値とその説明については、set_mode 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。デフォルト値は
mode::not_definedです。- errhandler
この関数呼び出しのローカルエラー処理モードを設定します。引数と説明については、create_error_handler 関数を参照してください。これはオプションのパラメーターです。ローカル・エラー・ハンドラーはデフォルトで無効になっています。
出力パラメーター#
バッファー API
- y
出力ベクトルを含むバッファー。
- 戻り値 (event)
計算終了イベント。
USM API
- y
出力ベクトルへのポインター。
- 戻り値 (event)
計算終了イベント。
例#
div の使用例は、oneMKL インストール・ディレクトリーの以下の場所にあります。
share/doc/mkl/examples/sycl/vml/source/vdiv.cpp