デバイス分布

oneMKL RNG ルーチンは、さまざまなタイプの分布を持つ乱数の生成に使用されます。各関数グループは、基礎となる分布タイプ別に以下で紹介されており、その機能の簡単な説明、呼び出しシーケンスの仕様、および入力および出力パラメーターの説明が含まれています。デバイス連続分布生成器テーブルとデバイス離散分布生成器テーブルには、乱数生成器ルーチンがデータタイプと出力分布とともにリストされ、生成器ルーチンのデータタイプと基本乱数生成器間の対応が設定されます。

デバイス連続分布生成器

分布のタイプ	データタイプ	BRNG データタイプ	説明
uniform (連続)	float、double	float、double	区間 [a,b) 上の一様連続分布
gaussian	float、double	float、double	正規分布 (ガウス分布)
exponential	float、double	float、double	指数分布
lognormal	float、double	float、double	対数正規分布
beta	float、double	float、double	ベータ分布
gamma	float、double	float、double	ガンマ分布

デバイス離散分布生成器

分布のタイプ	データタイプ	BRNG データタイプ	説明
uniform (離散)	整数	uniform_method::standard の場合は float 、ユニフォームメソッド::正確uniform_method::accurate の場合は double、64ビット整数の場合は生の出力	区間 [a,b) 上の一様離散分布
bits	整数	整数	基礎となる BRNG 整数シーケンスのビット
uniform_bits	整数	整数	32/64 ビットのチャンクに均一に分布されたビット
bernoulli	整数	float	ベルヌーイ分布
poisson	整数	double	ポアソン分布

注

1. integer の場合は、サポートされているデータタイプで必要な分布を確認してください。

2. sycl::half の連続的に分布する数値を取得するには、以下に示すように、生成された数値を sycl::half に変換します。

queue.submit([&](sycl::handler& cgh) { 
  cgh.parallel_for(sycl::range<1>(n / VecSize), [=](sycl::item<1> item) { 
      size_t item_id = item.get_id(0); 
      oneapi::mkl::rng::device::mcg59<VecSize> engine(seed, item_id * VecSize); 
      oneapi::mkl::rng::device::uniform<float> distr; 

      auto res = oneapi::mkl::rng::device::generate(distr, engine); 
      if constexpr(VecSize == 1) { 
          r_acc[item_id] = static_cast<sycl::half>(res); 
      } 
      else { 
          sycl::vec<sycl::half, VecSize> res_; 
          res_ = res.template convert<sycl::half>(); 
          res_.store(item_id, r_acc); 
      } 
  }); 
});