自動運転の開発

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この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに公開されている「How to Get Started Developing for Automated Driving」の日本語参考訳です。


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安全な道路、楽しい通勤など、自動運転は今後の生活と社会に大きな変化をもたらすと期待されています。

自動車が自動運転の領域に移るとともに、増加する市場の要求に迅速に対応する革新的でシームレスなソリューションを作成するという任務が開発者に課せられます。この任務を果たすには、車両とデータセンターの両方に大量のリソースが必要になります。インテルはすでに、この点を考慮したエコシステムを構築しています。これらのツールを利用することで、優れた運転体験を作成および再現できます。

自動車の基本

自動運転のレベル

高度自動運転 (HAD): さまざまな先進運転支援システム (ADAS) によりドライバーを支援します。これらのシステムは、ナビゲーション、安全性、防犯モニター、画像認識および処理、センサーデータなどのデータ処理装置を伴います。

完全自動運転 (FAD): ドライバーは助手席に座り、車載 AI が操作を行います。


データセンター

1 台の自動運転車から生成されるデータは約 3,000 人から生成されるデータに匹敵します。ディープラーニング・アルゴリズムから生成される膨大なデータを格納、共有、保護して、自動運転車の安全性を保つには、データセンターが極めて重要になります。


5G サービス

5G サービスでは、通信速度が向上するだけでなく、数 Gbps の速度および高帯域幅で超低遅延の通信が可能になるため、自動運転車に必要なセーフティー・クリティカルなデバイスを優先する、インテリジェントで応答性に優れたネットワークの構築が可能になります。


ヒューマン・マシン・インターフェイス

ソフトウェア制御の運転席は車載インフォテインメント (IVI) システムを備えた一連のディスプレイの集合であり、飛行機のコックピットに似ています。このアプローチは、車両の内部および外部の両方で、IoT 接続体験を、個々のドライバーのニーズに合わせて集中管理型の通信、コマンド、制御コンソールにシームレスに統合します。ソフトウェア制御の運転席では、以下のような多くの操作が行われます。

  • メディア管理
  • あらゆる場所での利用および接続
  • 防犯システムおよびクラウド接続
  • ドライバーと車両間の信頼を構築するように設計されたヒューマン・マシン・インターフェイス (HMI)

車載コンピューティング

自動運転車が進化するとともに、さらに多くのセンサー、データ、処理能力が必要になります。車両は、毎秒約 1GB のセンサーデータを生成します。インテルの電力効率に優れたプロセッサー、FPGA、ソフトウェアは、高いワットあたりの計算パフォーマンスを提供するように設計されています。

自動運転向けのソリューション

無事故体験の構築

環境に応じた自動車学習およびナビゲーションは複雑であり、プロセッサーの処理能力を上げるだけでは対処できません。自動車が周囲の状況を感知し、学習して、適切な判断を下すには、ディープラーニング・アルゴリズムと周囲を観察する方法が必要です。


安全な自動運転車を構築するための要件

  1. 先進運転支援システム (ADAS) 向けディープラーニング・アルゴリズム。
  2. 大量の環境データを処理する能力。
  3. 周囲の状況を感知する能力および以下の操作を行う能力。
    • ハードウェア・アクセラレーターにアクセスして共通のコンピューター・ビジョン・ルーチンを開発する。
    • カメラから収集された推論データを提供する。
    • ビデオから特徴を抽出して追跡する。

自動運転向けの開発

インテル® Automated Driving SDK (インテル® AD SDK) は、車載およびクラウドベースのデータセンター・プラットフォーム向けの高性能で電力効率に優れたデザインを構築するための、包括的なツールキットを提供します。自動運転ソリューションのデータ・サイエンティスト、システムデザイナー、開発者は、この SDK を使用して、ハードウェアのパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。システムおよびアプリケーションの最適化や、知覚センサーおよびディープラーニング・アルゴリズムの向上にも役立ちます。SDK は、自動運転開発向けに特化したものを含む、いくつかのワークフロー・モジュールおよび最適化ツールを含みます。開発者が必要なモジュールやツールのみダウンロードできるようにカスタマイズすることもできます。

インテル® AD SDK の詳細 (英語)

注: SDK は現在、インテルと協力して自動運転向けの開発を行っている既存のユーザーのみ利用可能です。SDK の利用を希望する開発者はお問い合わせください。ツールの一部は一般公開されていませんが、多くのツール (インテル® System Studio、インテル® Distribution for Python*、インテル® パフォーマンス・ライブラリー、OpenVINO™ ツールキットなど) は個別にダウンロード可能です。インテルは、FuSa (機能安全) 認証が必要なアプリケーション向けに、ISO 26262 認証の取得にも取り組んでいます。¹

車載環境

  • 車両とドライバーの結び付け
  • センサー・フュージョンと環境モデリングの高速化
  • パフォーマンスの最適化、コードのチューニングとデバッグ
  • システムの起動と検証の高速化

自動運転車は、運転席のドライバーと対話して、センサーから収集したデータの意味を理解する必要があります。また、タイミング良く効率的な方法でデータを処理する必要もあります。インテル® AD SDK の車載ソフトウェア開発向けツールは、コードの作成、デバッグ、解析、チューニングを支援し、システムの起動を最適化して、検証を自動化します。車載ハードウェアで実行するコードを開発する場合、インテル® プロセッサー・ベースのワークステーション (ホスト) に SDK のツールをインストールします。ホスト上でコードをコンパイルした後、車載ハードウェア (ターゲット) と接続してコードを配備します。

この開発ワークフローは、下記のコア・ソフトウェア開発向けツールを含みます。

 

データセンター開発

  • フリートデータを管理してマシンラーニングを促進するスケーラブルなマルチノード・アプリケーションの構築
  • データセンター・ソフトウェア・パフォーマンス・ツールによるパフォーマンス、データ処理、その他の強化

自動運転車は大量のデータを生成、消費、処理します。そのため、データ処理を高速化および最適化して、データセンターに接続するツールが必要になります。SDK のデータセンター開発ツールは、パフォーマンス最適化ライブラリーとアナライザー、および車載開発で使用される同じツールを含みます (システムデバッガーと電力解析プロファイラーを除く)。

  • インテル® Advisor: 解析ツールのセットを使用してベクトル化の最適化とスレッドのプロトタイプ作成を行います。
  • インテル® MPI ライブラリー: データセンターの運転シミュレーションおよび車両データ処理の分散コンピューティング解析のパフォーマンスを向上するために使用します。
  • インテル® Trace Analyzer & Collector: データを視覚化して、データセンターのロードバランスをプロファイルできます。
  • インテル® Distribution for Python*: インテル® アーキテクチャー・ベースのデータセンター・プラットフォームにおけるコード (特に自動運転シミュレーション) のパフォーマンスを向上するために使用します。

その他の自動運転ワークフロー

インテル® AD SDK に含まれるその他のワークフローとツールは、ディープラーニング、データのラベル付け、視覚化の迅速な処理を支援し、インテル® FPGA の長所を活用できます。

  • FPGA 開発: インテル® FPGA SDK for OpenCL* ソフトウェア・テクノロジーを利用すると、FPGA 設計の複雑な抽象化および OpenCL* アプリケーションのハードウェア・アクセラレーション・カーネル関数の記述が簡単になります。
  • ディープラーニング配備: 自動運転車に配備するディープラーニング・モデルを最適化した後、配備したモデルを自動運転アプリケーションに統合します。

コンパイラーの最適化に関する詳細は、最適化に関する注意事項を参照してください。

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