AI による顧客体験の再定義

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この記事は、インテル® AI Blog に公開されている「Redefining the Customer Experience with AI」の日本語参考訳です。


全国小売連盟 (NRF) の年次総会は、小売業の将来を見通すため業界が一堂に会します。2020 年は 38,000 人が参加し、Z 世代の台頭によって形成される将来を展望しました。2001 年以降に生まれた人々は、2020 年末までに米国の全消費者の 40% (英語) を占めるようになります。Z 世代は、高速インターネットが当たり前の世界で成長したデジタルネイティブです。ソーシャルメディアを使用して新製品の情報収集をする一方で、67% はほとんどの買い物を実店舗でしています (英語)。彼らは実店舗で得られる対面体験を望んでおり、進んで販売員にアドバイスを求めます (英語)。

Z 世代のマインドシェア、ウォレットシェア、ロイヤルティーを獲得するため、小売業者は顧客体験、特に実店舗に力を入れています。e コマース時代には、店舗は購入する場所であると同時に、学習、期待、インスピレーションを得る場所でもあります。人工知能 (AI) は、エッジ・テクノロジー、コンピューター・ビジョン、高速ネットワーク、および 3D/AR/VR とともに、小売業者がミレニアル世代、X 世代、ベビーブーム世代を喜ばせつつ、Z 世代の期待を超える没入型の体験を提供するのを支援します。また、小売業者がこれまでにない方法で情報収集、学習、意思決定を行えるようにし、従業員にリアルタイムの情報を与え、需要と供給を最適化して、運用効率を向上します。

すべての接客で最適な顧客体験を生み出し、すべての接客を売上につなげます。

AI は中心的な役割を担う

小売業で成功するには、顧客体験の強化とキュレーションに役立つ価値あるデータが必要です。そのためには、AI が不可欠です。AI は、すべてのタッチポイントから収集されたデータを解析して、シームレスで没入型の顧客体験を提供する新しい方法を可能にします。

2020 年 1 月に開催された NRF 2020 では、AI を使用して実店舗を変革することに注目が集まりました。以下にいくつかのユースケースを示します。

  • 顧客の行動分析: コンピューター・ビジョンを使用して、顧客の店内でのショッピング体験と購入までの流れを理解します。小売業者が顧客をよく知り、そのニーズをよりよく把握できるようにします。
  • 在庫と棚の管理: リアルタイムの需要に応じて受注しなければならないタイミングを予測します。顧客が店舗を訪れたときに棚に製品が並んでいるようにすることで、品切れによる失望や不満を軽減します。
  • フリクションレス店舗: カメラとセンサーを AI と組み合わせることで、店舗からレジをなくし、顧客がレジに並ぶ必要性を排除します。
  • 万引き防止: コンピューターでセルフレジを監視して、スキャンエラーや万引きの可能性を特定します。

通常、これらのタスクはすべて店員によって行われます。AI はこれらのタスクを自動化して、店員が接客に専念できるようにします。自動化できない人と人のつながりを生み出すことで、店員がより生産的なタスクに集中し、優れた店内体験を提供することができます。NRF 2020 のインテルのブースでは、これらのユースケースをサポートする数々のソリューションを紹介しました。

Hisense (英語) のモジュラー POS キオスクは、AI、コンピューター・ビジョン、エッジ・テクノロジーを組み合わせて、手軽なショッピング、信頼性の高い在庫管理と損失防止、従業員の生産性の向上などを実現します。

UST Global (英語)、CloudPick (英語)、および RBS (英語) は、顧客が商品を選択してそのまま外に出られるショッピング体験を実現しました。このソリューションは、インテルの最先端のコンピューター・ビジョンとプロセッサー・テクノロジー、モーション検知、および顧客のモバイルデバイス上の小売店のアプリケーションとの支払い統合を使用しています。

インテルのブースで紹介されたソリューションについては、インテルのリテール・ソリューション部門の部長である Joe Jensen のブログ (英語) を参照してください。小売業における AI について取り上げた 2018 年の私のブログ (英語) も参考にしてください。

未来を築く

NRF 2020 ではエキサイティングな成功事例が紹介されましたが、多くの小売業者はまだそこに至っていません。NRF 2020 は、生き残るためには革新が必要であることを再認識する良い機会となりました。しかし、革新には変化の受け入れと、デジタル変革を中核とする文化が必要です。小売業者は、AI を DNA に刻み込むことでビジネス上の意思決定を変革して、顧客の進化するニーズと習性を予測に取り掛かる必要があります。また、ビジョンを実現できる人材やテクノロジーへの投資も必要です。

インテルは、エッジからデータセンターまで、それぞれの顧客の固有のニーズに対応できる AI 製品の幅広いポートフォリオを提供しています。また、5G や Wi-Fi 6 によりエッジで AI 駆動型ソリューションを強化するため、高度な通信テクノロジーとネットワーク・テクノロジーを提供しています。パートナーシップを通じて、インテルは、小売業者と協力して画期的な革新を促進する開発者とテクノロジー・プロバイダーのグローバル・ネットワークをキュレーションします。

その一例が、インテルの Open Retail Initiative (ORI) です。ORI は、小売業者とソリューション・パートナーの双方の価値を最大化する、オープンで相互運用可能なソリューションの開発を促進します。各ソリューションは単独で使用することも、ほかの ORI ソリューションと組み合わせて小売業者の価値と影響力を高めることもできます。ORI は、小売ソリューション・パートナーのオープンソース・コミュニティーを支持し、ソリューション全体の相互運用性によってベンダーの選択を可能にすることで、エッジでの小売テクノロジーの採用とソリューションの展開を促進します。

また、NRF 2020 でインテルは、インテルの小売エコシステム・パートナーが新しデザインコンセプトとテクノロジーをテストできる、多目的のインテル® Experience Incubation Hub (英語) を設立するため、AREA 15 との協力を発表しました。2020 年 4 月にラスベガスで開設されるこのハブは、小売業者がリアルタイムで個人的な体験を提供できるようにするソリューションの開発を促進します。

今日のソリューションがどのように進歩し、そして想像を超えるブレークスルーを目の当たりにできるのを楽しみにしています。パートナーと協力して、インテルは、データ融合と AI が最初の接客から購入、需要予測までを提供する小売業の将来を構築しています。

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