OpenVINO™ ツールキットを使用してインテル® System Studio の Python* プロジェクトを作成する

OpenVINO™ ツールキットインテル® ディストリビューションの Python*

この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに掲載されている「Use the Intel® Distribution of OpenVINO™ Toolkit to Create Python* Projects for Intel® System Studio」(https://software.intel.com/en-us/articles/get-started-with-intel-system-studio-and-intel-distribution-of-openvino-toolkit-for-python) の日本語参考訳です。


この記事の PDF 版はこちらからご利用になれます。

はじめに

このガイドは、OpenVINO™ ツールキット、インテル® System Studio およびインテル® Distribution for Python* を利用したコンピューター・ビジョン、AI、IoT、クラウドベースのアプリケーションの開発に興味がある開発者向けに作成されたものです。

主な機能

  • 既存のサンプルおよびテンプレートからプロジェクトを開始。
  • 構文ハイライトを含む、エディター統合オプションを追加。
  • GUI パッケージ管理およびデバッグ。
  • OpenVINO™ ツールキット、Eclipse* とのシームレスな統合。
  • IoT プロジェクト、その他のオープンソース・プロジェクト。
  • 既存のスクリプトとすばやく統合するインタラクティブ・コンソール。
  • ML トレーニング・フレームワーク、ベンチマーク、コンテナー、その他と組み合わせ可能。

主なソフトウェア・コンポーネントを次に示します。

ガイドの内容

このガイドでは、インテル® Distribution for Python* をインストールしてサンプル・プロジェクトを実行する方法を説明します。

このデモ・プロジェクト (Safety Gear Detector) は、次のように、作業員が必要な安全装備 (ヘルメットおよび安全ベスト) を装着しているかどうか検出します。

このガイドには次のステップが含まれています。

ステップ 1: インテル® Distribution for Python* をインストールする
ステップ 2: Python* インタープリターを設定する
ステップ 3: 外部の Python* モジュールをインタープリターに追加する
ステップ 4: Model Downloader および Model Optimizer を Python* プロジェクトで使用する
ステップ 5: サンプル・アプリケーションを実行する

ソフトウェア/ハードウェア要件

インテル® System Studio 2019 Update 4
インテル® Distribution for Python* 2019 Update 4
OpenVINO™ ツールキット 2019 R1.1

ステップ 1: インテル® Distribution for Python* をインストールする

https://software.intel.com/en-us/distribution-for-python/choose-download/ からインテル® Distribution for Python* をインストールします。

  • メニューからバージョン (通常は最新リリース) を選択します。
  • ダウンロード・オプション [Python 3.6 for Windows* (Windows* 向け Python* 3.6)] を選択します。

: サンプルは Python* 3 でのみテストしています。Python* 2 は推奨しません。

ダウンロード・オプション

現在、インテル® Distribution for Python* は tarball/zip ファイルで提供されています。GUI インストーラーは使用しません。
https://software.intel.com/en-us/distribution-for-python のインストール・ガイドの説明に従います。

: IDP インストールの場所をメモしておいてください。後で使用します。

ステップ 2: Python* インタープリターを設定する

インテル® Distribution for Python* は tarball または .zip ファイルで提供され、システムの PATH にインストールされません。インタープリターを設定するには、IDE の [Preferences (設定)] ウィンドウから Windows*/Linux* システムのバイナリーを参照します。

: 適切な Python* バイナリーを参照してください。インタープリターの自動構成オプションの 1 つを選択した場合、新しいプロジェクトのデフォルトのインタープリターとして異なる (互換性のない) インタープリターが選択されることがあります。

IDE の設定を更新する

インテル® Distribution for Python* をインタープリターとして使用するようにプラグインを設定します。上記で説明したとおりに正しくインストールされていることを確認します。[Preferences (設定)] ウィンドウの検索ボックスに Python と入力します。

[Window (ウィンドウ)] > [Preferences (設定)]
[Window (ウィンドウ)] > [Preferences (設定)]

[PyDev] フォルダーを展開して、[Python Interpreter (Python* インタープリター)] を選択し、[browse for python/pypy.exe (python/pypy.exe を参照)] をクリックします。

インテル® Distribution of Python* から python.exe を参照して選択し、[Open (開く)] をクリックします。このファイルはステップ 1 のインストール・パスに含まれています。

インタープリターの名前を設定して [OK] をクリックします。

[selection of folders to add to PYTHONPATH (フォルダーの選択を PYTHONPATH に追加)] ウィンドウが表示された場合は、すべてのフォルダーを選択して [OK] をクリックします。

[Packages (パッケージ)] タブにリストされているすべての利用可能な Python* パッケージでインテルが提供しているインタープリターを使用するように設定されます。

Python* コンソールでインタープリターをテストする

インタラクティブ・コンソールを利用すると、開発環境を離れることなく、インテル® System Studio 内から Python* インタープリターを実行できます。

インタラクティブ Python* コンソールを起動して、インタープリターが正しく設定されていることを確認します。メイン IDE ビューの [Console (コンソール)] タブで、[Open Console (コンソールを開く)] アイコンの横のドロップダウンをクリックして、[PyDev Console (PyDev コンソール)] を選択します。

次のウィンドウで Python* コンソールのラジオボタンを選択して [OK] をクリックします。

新しいインタラクティブ Python* コンソールが開き、現在のインタープリターの名前とバージョンが出力されます。

出力は次のようになります。

C:\IntelSWTools\intelpython3\python.exe 3.6.8 |Intel Corporation| (default, Feb 27 2019, 19:55:17) [MSC v.1900 64 bit (AMD64)]

: IDP は推奨するインタープリターで、インテル® ハードウェア向けに最適化されています。PyDev Eclipse* プラグインは任意のバージョンの Python* で動作しますが、ほかのバージョンではテストしていません。

ステップ 3: 外部の Python* モジュールをプロジェクトに追加する

このセクションは、OpenVINO™ ツールキットなどの外部ツールがローカルにインストールされていると仮定しています。外部の Python* パッケージをインタープリターに追加するには、Python* インタープリターの [Preferences (設定)] ページの [Libraries (ライブラリー)] タブおよび [Environment (環境)] タブに移動します。

ライブラリーの検索フォルダーを設定する

IDE の [Preferences (設定)] ウィンドウを開いてリストから [Python Interpreter (Python* インタープリター)] を選択します。

[Window (ウィンドウ)] > [Preferences (設定)] > [PyDev] > [Interpreters (インタープリター)] > [Python Interpreter (Python* インタープリター)]

[Libraries (ライブラリー)] タブで、[New Folder (新しいフォルダー)] をクリックして、実行するアプリケーションで必要な Python* モジュールを含むディレクトリーを参照します。例えば、OpenVINO™ ツールキットのサンプルおよびリファレンスの実装には、OpenVINO™ ツールキットのインストール・ディレクトリーの python フォルダーを参照します。

例えば、Windows* では、デフォルトの OpenVINO™ ツールキットのインストール・パスは次のようになります。

C:\IntelSWTools\openvino\python\python3.6

環境変数を設定する

一部のケース、特に Python* モジュールが C ライブラリーのラッパーの場合 (OpenVINO™ ツールキット) は、必要な Python* パッケージ (.py) を追加して PYTHONPATH に依存関係を設定するだけでは十分ではありません。さらに、共有ライブラリーのバイナリー (Windows* では .DLL、Linux* では .so) を PATH 変数 (Windows*) または LD_LIBRARY_PATH (Linux*) に追加する必要があります。

次の Windows* の例では、追加のフォルダーを [Environment (環境)] タブからシステム PATH 変数に追加する必要があります。[Select (選択)] をクリックします。

PATH 変数の横のチェックボックスをオンにして、[OK] をクリックします。

PATH 変数が [Variable (変数)] リストに追加されます。

リストの変数を選択し、[Edit (編集)] をクリックして、次の推論エンジンおよび OpenCV* 共有ライブラリーのパスを現在の値の最後に追加します (異なるインストール・ディレクトリーを使用した場合は必要に応じて変更してください)。

C:\IntelSWTools\openvino\opencv\bin;C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\inference_engine\bin\intel64\Release; C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\inference_engine\bin\intel64\Debug;

再度 [OK] をクリックし、[Apply and Close (適用して閉じる)] をクリックして変更を保存します。IDE が更新された PYTHONPATH および新しいモデルを認識できるようになります。

環境変数を編集する際のヒント

  • フォルダーはセミコロンで区切ります。
  • リストの最後に移動するには、[End] キーを押します。
  • ボックスのサイズは変更できます。

[オプション] Python* コンソールでモジュールのインポートをテストする

インタラクティブ・コンソールを利用すると、開発環境を離れることなく、インテル® System Studio 内から Python* インタープリターを実行できます。インタラクティブ Python* コンソールの使用方法は、「ステップ 2: Python* インタープリターを設定する」を参照してください。
OpenCV* を正しくロードできるかどうか確認するには、新しい Python* コンソールを開いて次のコマンドを貼り付けます。

import cv2
print (cv2.__version__)

ステップ 4: Model Downloader および Model Optimizer を設定する

OpenVINO™ ツールキットの Model Downloader および Model Optimizer Python* ツールは、インテル® System Studio の既存の Python* プロジェクトに簡単にリンクして IDE の起動構成から起動できます。つまり、開発環境内からサンプル・プロジェクトを設定できます。

警告: OpenVINO™ ツールキットのスクリプトをプロジェクトにリンクした後に編集すると、ディスク上のスクリプトも編集されます。

新しい Python* プロジェクトを作成して開始します。[File (ファイル)] > [New (新規)] > [Project (プロジェクト)] を選択するか、[Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] ペインで [Create a project… (プロジェクトの作成…)] をクリックします。

[Code Samples (コードサンプル)] タブの [Reference Implementations (リファレンス実装)] を展開して、Safety Gear Detector サンプルを選択します。

プロジェクト名を選択して [Finish (終了)] をクリックします。

プロジェクトが [Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] ペインに表示されます。

Model Downloader を設定する

Model Downloader をプロジェクトに追加する

Model Downloader を既存の ISS プロジェクトに追加するには、プロジェクト名を右クリックして [New (新規)] > [Link to Existing Source (既存のソースにリンク)] を選択します。

サンプル・プロジェクトを選択したままで [Location of existing source (既存のソースの場所)] パスボックスの横の [Browse (参照)] をクリックします。

: [Project (プロジェクト)] ボックスの横の [Browse (参照)] ボタンをクリックしないように注意してください。

Model Downloader を参照します。Windows* の場合、デフォルトのインストール先は次のとおりです。

C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\tools\model_downloader

ディレクトリーを選択した後、[Name (名前)] フィールドにデフォルトの値が設定されます。必要に応じて変更してください。[Finish (終了)] ボタンが選択できるようになります。

[Finish (終了)] をクリックします。

Model Downloader が現在のプロジェクトとソフトリンクされ、[Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] ペインのリストビューに追加されます。

実行構成を作成する

Model Downloader Python* スクリプトを実行するには、最初に実行構成を作成する必要があります。

[Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] ツリーを展開して downloader.py ファイルを選択します。

ファイルを選択した状態で、[Run (実行)] > [Run As (名前を指定して実行)] > [Python Run (Python* 実行)] を選択します。または、ファイルを右クリックして [Run As (名前を指定して実行)] > [Python Run (Python* 実行)] を選択します。

IDE が実行構成を自動的に生成して入力引数なしでスクリプトを起動します。出力が IDE のコンソールセクションに表示されます。デフォルトで、スクリプトは使用方法の説明と利用可能なモデルのリストを出力します。

出力が異なる場合、インタープリターが正しく構成されていません (「トラブルシューティングと既知の制限」を参照してください)。

起動引数を変更する

スクリプトに渡す引数を変更して特定のモデルをダウンロードするには、[Run (実行)] > [Run Configurations (実行構成)] をクリックしてメニューバーから実行構成を開きます。以前作成した実行構成が [Python Run (Python* 実行)] にリストされます。

Safety_Gear_Detector downloader.py 実行構成を選択します。

[Arguments (引数)] タブをクリックします。


Safety Gear Detector Python* のリファレンス実装には、インテル® モデルリストの person-detection-retail-0013 のような、人を検出できるモデルが含まれます。使用するハードウェア・ターゲットに応じて、次の起動引数の 1 つを [Program arguments (プログラム引数)] フィールドにコピー・アンド・ペーストします。

  • コードサンプルで使用する FP32 事前トレーニング済みニューラル・ネットワーク・モデルをダウンロードするには、次の実行構成起動引数を使用します。
            --name person-detection-retail-0013

コードサンプルで使用する FP16 事前トレーニング済みニューラル・ネットワーク・モデルをダウンロードするには、次の実行構成起動引数を使用します。

            --name person-detection-retail-0013-fp16

FP32 が一般的ですが、FP16 と FP32 のどちらも Safety Gear Detector で動作します。一部のリファレンス実装では、FP16 のほうがパフォーマンスが高くなります (詳細は、https://software.intel.com/en-us/articles/intel-neural-compute-stick-2-intel-ncs-2-and-16-floating-point-fp16 を参照してください)。

次に、[Run (実行)] をクリックしてファイルをダウンロードします。

コンソールにダウンロードの状況が表示されます。

モデルファイルは Model Downloader がインストールされたディレクトリーの下 (Retail/object_detection/pedestrian/rmnet_ssd/0013/dldt) にダウンロードされ、[Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] にも表示されます。ここでは、Model Downloader スクリプトの出力ディレクトリー・オプションが使用されていないと仮定しています。

Model Downloader および Model Optimizer の出力ファイルが作成される場所に対する書き込み権限があるか分からない場合は、システム管理者に確認してください。

: 出力ファイルがバイナリーモデルの場合、次のセクション、「Model Optimizer を設定する」のステップに従う必要はありません。

Model Optimizer を設定する

: Safety Gear Detector のデモを実行している場合、このセクションは無視してください。

このセクションでは、既存の ISS プロジェクトで Model Optimizer スクリプトを使用して、例えば、Model Downloader でダウンロードしたパブリックモデルの一部などの、ニューラル・ネットワーク IR ファイルからバイナリー・モデル・ファイルを生成する方法を説明します。

Model Optimizer を使用するには、インテル® Distribution of Python* に含まれていない Python* モジュールが必要になります。このガイドでは、これらの必要条件については説明しません。詳細は、OpenVINO™ ツールキットのドキュメントを参照してください。

Model Optimizer をプロジェクトに追加する

Model Optimizer は、Model Downloader と同様に、インテル® System Studio の既存の Python* プロジェクトに追加できます。プロジェクト名を右クリックして [New (新規)] > [Link to Existing Source (既存のソースにリンク)] を選択します。Model Optimizer のインストール・ディレクトリーを参照します。

Windows* の場合、Model Optimizer のデフォルトのインストール先は次のとおりです。

C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\model_optimizer

[Location of existing source (既存のソースの場所)] の横の [Browse (参照)] をクリックして Model Optimizer に移動します。

次に、[Finish (終了)] をクリックします。

Model Optimizer を起動するには、[Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] で mo.py を右クリックし、[Run As (名前を指定して実行)] > [Python Run (Python* 実行)] を選択します。

起動引数を変更する

Model Optimizer 向けに新しく作成した実行構成を、Caffe、TensorFlow*、Kaldi、 MXNet、ONNX などの一般的なフレームワークから既存のモデルファイル向けに必要なランタイム・バイナリー・ファイルを生成するように変更します。OpenVINO™ ツールキットで IR ファイルとして提供される、事前トレーニング済みのインテル® モデルとともに使用することもできます。

Model Optimizer を選択して [Arguments (引数)] タブをクリックします。ここで、入力ファイル、出力ファイル、および Model Optimizer に渡す設定を定義できます。

例えば、デフォルトの場所にインストールされた OpenVINO™ ツールキットを使用して SqeezeNet 1.1 モデル上で Model Optimizer を実行するには、Model Downloader を使用してモデルの .caffe および .prototxt ファイルを保存した後、次の実行引数を使用します。

--input_model C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\tools\model_downloader\classification\squeezenet\1.1\caffe\squeezenet1.1.caffemodel
--input_proto C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\tools\model_downloader\classification\squeezenet\1.1\caffe\squeezenet1.1.prototxt
-o ${workspace_loc:Image_Classification/src}

[Run (実行)] をクリックします。SqueezeNet 1.1 バイナリー・モデル・ファイルが Image Classification プロジェクトの src フォルダーに配置されます。プロジェクトを更新すると (F5)、ファイルが表示されます。別のプロジェクトで [DJ2] を使用している場合は、必要に応じてパスを調整してください。

両方のスクリプトは、IDE のローカル・システム・コンソールから、または通常のシステムツールにより起動することもできます。サポートしているフォーマットおよび設定の詳細な説明は、OpenVINO™ ツールキットのドキュメントを参照してください (「その他のドキュメント」を参照)。

ステップ 5: サンプルを実行する

インテル® System Studio 2019 Update 4 では、Python* サンプルをインポートして Python* プロジェクトを起動する開始点として使用する機能が追加されました。

いくつかの基本的な、IoT および OpenVINO™ ツールキットのサンプルがスターターとして提供されます。

実行構成を作成する

サンプルを実行するには、最初に実行構成を作成する必要があります。

: このガイドの前のセクション (「ステップ 4: Model Downloader および Model Optimizer を設定する」) を実行した場合、実行構成はすでに作成済みです。次のセクション、「起動引数を変更してサンプル・プロジェクトを実行する」に進んでください。

デフォルトの実行構成を作成するには、[Project Explorer (プロジェクト・エクスプローラー)] で safety-gear-detector.py を右クリックし、[Run (実行)] > [Run As (名前を指定して実行)] > [Python Run (Python* 実行)] を選択します。

コンソールにサンプルの使用方法のヘルプが表示されます。正常に実行するために必要な最小限の引数 (モデルおよび構成ファイル) を指定します。

すべての必要条件が満たされていない場合、サンプルの実行に失敗し、エラーメッセージが表示されます。

起動引数を変更してサンプル・プロジェクトを実行する

実行構成で、環境を設定して追加できます。個々のプロジェクト設定と Python* モジュールの依存関係を定義することもできます。

[Run (実行)] > [Run Configurations… (実行構成…)] を選択して、Safety Gear Detector の実行構成を開きます。次に、[Arguments (引数)] タブを選択します。

次の引数を使用して、CPU 上で Safety Gear Detector サンプルを実行します。

-m C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\tools\model_downloader\Retail\object_detection\pedestrian\rmnet_ssd\0013\dldt\person-detection-retail-0013.xml
-c resources\conf.txt -e C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\inference_engine\bin\intel64\Release\cpu_extension_avx2.dll

[Run (実行)] をクリックしてホストマシン上で Safety Gear Detector サンプルを起動し、出力を確認します。出力は次のようになります。

ほかのハードウェア・ターゲット上でこのデモを実行する方法は、サンプルの readme の「Run the Application」セクションを参照してください。

一部のサンプルは、追加の環境要件またはサードパーティーのライブラリー依存ファイルが必要になることがあります。また、固有のハードウェア・ターゲットでのみ実行できる場合もあります。サンプルの readme には、これらの要件のリスト、ソリューション固有のイメージ、図、追加のセットアップの説明、推定完了時間などが含まれます。サンプルをビルドおよび実行する前に、サンプル・プロジェクトの readme を確認してください。

法務上の注意書き

Safety Gear Detector デモは、インテル® System Studio、インテル® Distribution for Python* および OpenVINO™ ツールキットなどの複数のツールの相互運用性を示す情報として提供されています。出力がオリジナルの入力ビデオ・フレームレートで同期されるため、サンプルを実行するハードウェア・プラットフォームのパフォーマンス特性は示しません。

トラブルシューティングと既知の制限

問題 CV2 モジュールのインポートに失敗する。
解決方法

Windows*: cv2 が見つからないまたはインポートできないというエラーメッセージが表示された場合、OpenCV* Python* モジュールが PYTHONPATH に含まれていません。DLL がロードできないというエラーメッセージが表示された場合、IE/OpenCV* ライブラリー・バイナリーがシステムの PATH 環境変数に含まれていません。このガイドの「環境変数を設定する」を参照してください。

Linux*: この問題は、cv2.so がインテルの OpenCV* ビルドにシンボリック・リンクされていない場合に発生します。この場合、リンクを手動で作成します。Linux* では、ISS を起動する前に OpenVINO™ ツールキットの setupenv.sh スクリプトを source するか、IDE のプラグイン構成内で LD_LIBRARY_PATH 環境変数に IE/OpenCV* ライブラリーのパスを設定する必要もあります。

問題 Model Downloader、Model Optimizer またはサンプルを実行すると構文エラーまたは print() 関数のエラーになる。
解決方法 この問題は、実行するスクリプトと互換性のないバージョンの Python* インタープリターを使用すると発生します。インテル® System Studio には、自動構成オプションの 1 つを選択したときにデフォルトで構成される、インテル® System Debugger 向けの Python* バージョンがバンドルされています。ステップ 1 でインストールしたバージョンまたは実行するスクリプトと互換性のあるバージョンの Python* を使用してください。
問題 Windows* の IDP で Safety Gear Detector Python* デモが GPU 上で動作せず、次のエラーメッセージが表示される。
解決方法 既知の解決方法はありません。これは OpenVINO™ ツールキットの IE を使用した場合に発生する問題です。この問題は、デモコード (Python* 3.5 IE API を使用) を IDP 3.6 インタープリターおよびモジュールを使用して起動した場合にも発生します。デモコードは、非 IDP のバージョン 3.5 の Python* (未テスト) では動作します。また、Linux* 上でも動作します。

問題

Model Optimizer がデフォルトで動作せず、Python* モジュールのインポートエラーになる。

解決方法 [Preferences (設定)] > [PyDev] > [Interpreters (インタープリター)] > [Python Interpreter (Python* インタープリター)] ウィンドウを使用して、[Packages (パッケージ)] タブを選択します。[Manage with conda (conda で管理)] および [Manage with pip (pip で管理)] をクリックして依存ファイルをインストールします。Model Optimizer では、Python* モジュール networkx、defusedxml (conda でインストール) および test-generator (pip でインストール) が必要になります。

[New Egg/Zip (新しい egg/zip)] をクリックして C:\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\model_optimizer\install_prerequisites から protobuf-3.6 依存ファイルを追加します。

問題 Linux* で IDP が有効化されていない場合、GUI から追加の conda パッケージをインストールしようとすると仮想環境が壊れる。
解決方法 Linux* では、conda を使用してインストールを変更するには、virtualenv を有効化する必要があります。Windows* では、この処理による違いはありません。インストールの説明の IDP ページで説明されている場合でも、この処理で問題は発生しません。Model Downloader を使用するには、環境の無効化が必要になる場合もあります。
問題 社内環境に IDP をインストールする場合の conda プロキシーの設定方法を知りたい。
解決方法

ユーザー・プロファイル・フォルダーの .condarc にプロキシーの設定を追加してください。

  • Windows*: C:\Users\<username>\.condarc
問題 pydevcompletionserver.py で scikit & pandas のリフレクションによりセグメンテーション・フォルトが発生する (Linux* および Windows* でランタイムエラーとして表示される)。
解決方法

インストール後に IDP から該当モジュールを削除する以外に既知の解決方法はありません。現在、PyDev がこれらの例外を認識してソフトウェアでセグメンテーション・フォルトが発生しないようにするため、プラグイン開発者と作業を行っています。

問題

PyDev で IDP を設定すると Pr.py で scikit & pandas モジュールのリフレクションによりセグメンテーション・フォルトが発生する (Linux* および Windows* でランタイムエラーとして表示される)。

解決方法 このエラーは Python* インタープリターの使用には影響しないため無視してかまいません。該当モジュールがユーザーにより要求されていない場合、インストール後に IDP から該当モジュールを削除する以外に既知の解決方法はありません。
問題 プロジェクトのソースフォルダーが PYTHONPATH に自動的に追加されないため、PyDev ファイルをインテル® Distribution for Python* プロジェクトに追加できない。
解決方法 通常の新規ファイル (.py 拡張子) はプロジェクトに追加できます。
問題 インテル® Distribution for Python* プロジェクトで PyDev ファイルを作成したとき、またはプロジェクト構成中のほかの段階で、空のインテル® System Studio メッセージウィンドウが表示される。
解決方法 この空のウィンドウは Python* インタープリターでのプラグインの使用には影響しないため無視してかまいません。

関連情報 (英語)

一般的な OpenVINO™ ツールキットのドキュメント: https://software.intel.com/en-us/openvino-toolkit/documentation/featured

  • Model Downloader の基本: https://software.intel.com/en-us/articles/model-downloader-essentials
  • Model Optimizer デベロッパー・ガイド: https://docs.openvinotoolkit.org/latest/_docs_MO_DG_Deep_Learning_Model_Optimizer_DevGuide.html

コンパイラーの最適化に関する詳細は、最適化に関する注意事項を参照してください。

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