インテル® SDK for OpenCL* Applications – サンプルパッケージのリリースノート

インテル® SDK for OpenCL* Application

この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに掲載されている「Intel® SDK for OpenCL™ Applications – Samples Release Notes」(https://software.intel.com/en-us/articles/intel-sdk-for-opencl-applications-samples-getting-started/) の日本語参考訳です。


目次

はじめに

インテル® SDK for OpenCL* Applications – サンプルパッケージは、インテル® プロセッサー向けの OpenCL* アプリケーション・コードサンプルです。

本リリースノートには、サンプルの変更点、システム要件、ビルド手順、既知の問題と制限に関する情報が含まれます。

このサンプルパッケージには次の 2 つのセットがあります。

  • ビジュアル・コンピューティング向けコードサンプル: インテル® プロセッサー・グラフィックス内蔵のインテル® プロセッサー・ベースのモバイルシステム向けです。
    http://software.intel.com/en-us/vcsource/tools/opencl-sdk#pid-16114-1441
  • 高度に並列化されたワークロードのコードサンプル: インテル® Xeon® プロセッサーおよびインテル® Xeon Phi™ コプロセッサー・ベースのシステム向けです。
    http://software.intel.com/en-us/vcsource/tools/opencl-sdk-xe#pid-16120-1442

新機能

本リリースの追加点

Microsoft* Visual Studio* 2013 ソリューション・ファイルが追加されました。

以前のリリースからの変更点

本バージョンのサンプルセットは、以前のバージョンから以下の点が変更されています。

  • サンプルを制御するコマンドライン引数が変更されました。詳細は、サンプルパッケージに含まれる各サンプルのユーザーズガイドを参照してください。
  • Cross-device NBody Simulation (クロスデバイスでの NBody シミュレーション) サンプル:
    • グローバルサイズが、選択されたローカルサイズの倍数に丸められるようになりました。
    • プラットフォーム内でデバイスの表示順が異なるケースに対応するコードが追加されました。
  • インテル® コンパイラー用のビルドが修正されました。また、次のサンプルには Windows* システムによるビルドのサポートが追加されました。
    • Basic Capabilities (基本機能)
    • General Matrix Multiply (一般的な行列乗算)
    • Monte Carlo (モンテカルロ)
  • 次のサンプルに共通のコマンドライン・パーサーが追加されました。
    • Bitonic Sorting (バイトニック・ソート)
    • God Rays (ゴッドレイ)
    • Median Filter (メディアンフィルター)
    • Simple Optimizations (単純な最適化)
    • Tone Mapping (トーンマッピング)
    • Tone Mapping Multi-Device version (トーンマッピングのマルチデバイス・バージョン)

ビジュアル・コンピューティング・サンプルのシステム要件

  Windows* サポート
インテル® プロセッサー CPU インテル® プロセッサー・グラフィックス
次のいずれかを内蔵した第 4 世代インテル® Core™ プロセッサー

  • インテル® HD グラフィックス 4200/ 4400/4600/5000
  • インテル® Iris™ グラフィックス 5100
  • インテル® Iris™ Pro グラフィックス 5200
インテル® HD グラフィックス 4000/2500 内蔵の第 3 世代インテル® Core™ プロセッサー
インテル® HD グラフィックス内蔵のインテル® Atom™ プロセッサー Z3000 シリーズ
インテル® HD グラフィックス内蔵のインテル® Celeron® プロセッサー J1000/N2000 シリーズおよび

インテル® Pentium® プロセッサー J2000/N3000 シリーズ
次のいずれかを内蔵したインテル® Xeon® プロセッサー E3 ファミリー V2/V3

  • インテル® HD グラフィックス P4000
  • インテル® HD グラフィックス P4600/P4700
第 1 世代および第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー

クライアント・サンプルは、次のオペレーティング・システムで動作します。

  • Microsoft* Windows* 8/8.1 (32 ビットおよび 64 ビット)
  • Microsoft* Windows* 7 SP 1 (32 ビットおよび 64 ビット)

グラフィックス・デバイス向けのサンプルには、最新のインテル® HD グラフィックス・ドライバーが必要です。

詳細は、インテル® SDK for OpenCL Applications のリリースノートを参照してください。

高度に並列化されたワークロードのコードサンプルのシステム要件

  • インテル® Xeon Phi™ コプロセッサー製品ファミリー
  • インテル® Xeon® プロセッサー E5 製品ファミリー
  • インテル® Xeon® プロセッサー E7 製品ファミリー

HPC サンプルは、次のオペレーティング・システムで動作します。

Linux* システム:

  • Red Hat* Enterprise Linux* 6.0 以上 (64 ビット)
  • SUSE* Linux Enterprise Server 11.1 以上 (64 ビット)

Windows* システム:

  • Microsoft* Windows* 7 SP1 (64 ビット)
  • Microsoft* Windows* 8 (64 ビット)
  • Microsoft* Windows Server* 2008 R2 (64 ビット)
  • Microsoft* Windows Server* 2012 (64 ビット)

インテル® Xeon Phi™ コプロセッサー向けのサンプルには、インテル® メニーコア・プラットフォーム・ソフトウェア・スタック (インテル® MPSS) ドライバーが必要です。

ソフトウェア要件

Windows* システムでサンプルを正しくビルドし実行するには、次のものが必要です。

  • インテル® SDK for OpenCL* Applications 2013 R3 以上
  • Microsoft* Visual Studio* 2008 以上
  • Microsoft* DirectX* SDK (June 2010) (グラフィックスを使用するサンプルを実行する場合)

Linux* システムでサンプルを正しくビルドし実行するには、次のものが必要です。

  • GNU* make ユーティリティー (make)
  • GNU* C++ コンパイラー (g++)
  • インテル® SDK for OpenCL* Applications XE 2013 R3 以上
  • bash シェル (Multi-Device Basic (マルチデバイスの基本) サンプルのシステムレベルのスクリプトを実行する場合)

Windows* システム上のサンプルのビルド

サンプルパッケージ内の各サンプルフォルダーに、Microsoft* Visual Studio* ソリューション・ファイルが含まれています。サンプルをビルドするには、Microsoft* Visual Studio* IDE で ソリューション・ファイルを開き、[ビルド] > [ソリューションのビルド] を選択します。

Linux* システム上のサンプルのビルド

一度にすべてのサンプルをビルドするには、サンプル・ディレクトリーのルートで make を実行します。

 $ make

ビルドが完了すると、各サンプルフォルダーに実行ファイルが生成されます。実行に関する詳細は、各サンプルフォルダーにあるドキュメントを参照してください。

既知の問題と制限

  • ゴッドレイ・アルゴリズムの現在の実装は、背景に自然な効果 (例えば、空の雲の間から差す光) を追加します。その際、前景に不自然な効果が生じることがあります。これを排除するには、深度情報が必要になります。
  • Median Filter (メディアンフィルター) サンプルパッケージの現在のバージョンでは、スカラーデータ型と固定のカーネルサイズ (3×3 メディアンフィルター) を使用する必要があります。
  • DirectX* の相互利用サンプルおよび OpenCL* と Microsoft* DirectX* のビデオ・アクセラレーターのサーフェス共有サンプルは、Microsoft* Visual Studio* 2008 でビルドに失敗し、dxvsad.h ファイルが見つからないというメッセージが出力されます。
  • DXUT を使用するサンプルは、バッチモードのビルドに問題があります。Microsoft* Visual Studio* 2010 は、リンクパスを自動生成する際に、現在選択されているバージョンの DXUT (例えば、Debug: Win32) を使用します。バッチモードで複数のバージョンをビルドする場合、1 つの DXUT バージョンがすべての構成に使用されます。その結果、複数の構成のバッチモードでエラーが発生します。この問題を回避するには、サンプル・プロジェクトのオプションに DXUT libs ディレクトリーの正しいパスと名前を追加してください。

コンパイラーの最適化に関する詳細は、最適化に関する注意事項を参照してください。

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