インテル® Fortran コンパイラー・クラシック 2021.1 およびベータ版インテル® Fortran コンパイラー: Linux* での導入ステップ

インテル® Fortran コンパイラー

この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに公開されている「Get Started with the Intel® Fortran Compiler Classic 2021.1 and Intel® Fortran Compiler (Beta): Get Started on Linux」の日本語参考訳です。


バージョン: 2021.1 (最終更新日: 2020 年 12 月 22 日)

準備

ツールを使用する前に、環境スクリプトを source して環境変数を設定する必要があります。これにより、初期化ユーティリティーですべてのツールが一度に初期化されます。

  1. インストール・ディレクトリー (<install_dir>) を特定します。
    1. root/sudo ユーザーでコンパイラーをデフォルトの場所にインストールした場合、コンパイラーは <install root>/compiler/<version>/ にインストールされます。
    2. root/sudo 以外のユーザーでインストールした場合、ユーザーの home ディレクトリー以下の intel/ が使用されます。この場合、<install_dir>$HOME/intel/ です。
    3. クラスターやエンタープライズ・ユーザーの場合、管理チームが共有ネットワーク・ファイル・システムにコンパイラーをインストールしている可能性があります。管理チームにインストールの場所 (<install_dir>) を確認してください。
  2. source コマンドで使用しているシェル向けの環境設定スクリプトを実行します。
    1. bash: source <install root>/compiler/env/setvars.sh
    2. csh/tcsh: source <install root>/compiler/env/setvars.csh

コマンドラインの使用

次のコマンドでコマンドラインからコンパイラーを起動します。

  • ifort helloworld.f90
  • ifx helloworld.f90

プログラムのビルド

次のステップに従って、コンパイラーをテストしてプログラムをビルドします。

  1. テキストエディターを使用して、以下のコードを含む「hello.f90」という名前のファイルを作成します。
    print *, “hello!”
    end
    
  2. コンパイラーを定義するため、コマンドウィンドウから c シェルで次のコマンドを実行します。
    /usrs/users/me$   source <install root>/compiler/env/vars.csh intel64
    

    または、bash シェルで次のコマンドを実行します。

    /usrs/users/me$   source <install root>/compiler/env/vars.sh intel64
    

    このコマンドは、コンパイラー・ディレクトリーを PATH に追加して、LD_LIBRARY_PATH を更新して、Fortran プログラムの実行環境を整えます。この設定では、コンパイラーはデフォルトで 64 ビット・オブジェクトを生成します。この設定はコマンドライン・オプションで変更できます。

    この設定スクリプトは、インテル® Fortran コンパイラーを使用するすべてのコマンドウィンドウで実行する必要があります。あるいは、このコマンドを .cshrc.bashrc、またはその他のシェル起動ファイルに追加できます。

  3. コマンドウィンドウで次のコマンドを実行します。
    /usrs/users/me$    ifort –o hello hello.f90
    

    または

    /usrs/users/me$    ifx –o hello hello.f90
    
  4. 「hello」という名前の実行ファイルが生成されます。このファイルを実行すると次のような出力が表示されます。
    /usrs/users/me$   hello
    hello!
    

Fortran は、イメージを複製してイメージ間の通信を可能にすることで並列処理をサポートします。これは、「インテル® Fortran コンパイラー・チュートリアル: Co-Array Fortran の使用」 (英語) で説明されるように Co-Array を使用して行われます。上記の「hello」プログラムは Co-Array データを含んでいませんが、Co-Array プログラムとして実行することができます。


Co-Arrays 機能は ifort でのみ利用できます。ifx では利用できません。

/usrs/users/me$   ifort –o hello–coarray -coarray-num-images=4 hello.f90
/usrs/users/me$   hello
hello!
hello!
hello!
hello!

または

/usrs/users/me$   ifx –o hello–coarray -coarray-num-images=4 hello.f90
/usrs/users/me$   hello
hello!
hello!
hello!
hello!

次のステップ

製品とパフォーマンス情報

1実際の性能は利用法、構成、その他の要因によって異なります。詳細については、www.Intel.com/PerformanceIndex (英語) を参照してください。

タイトルとURLをコピーしました