再現条件

一貫性のある結果を得るため、スレッド数が固定で定数であることを確認します。仕様:

• 複数のプロセッサーで OpenMP* 並列処理を利用してプログラムを実行する場合、明示的にスレッド数を指定する必要があります。
• アプリケーションが OpenMP* 並列処理で決定性のある振る舞いを行い、実行時に動的にスレッド数を調整しないことを保証するため、MKL_DYNAMIC と OMP_DYNAMIC を FALSE に設定します。特に、複数のプロセッサーでプログラムを実行している場合はこの設定が必要になります。
• インテル® TBB 並列処理を利用してプログラムを実行する場合、数値再現性は保証されません。

厳密な CNR モード

厳密な CNR モードでは、スレッド数が変わっても、インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) は一部の関数とコード分岐に対してビット単位で数値再現性のある結果を提供します。次のルーチンと分岐は、厳密な CNR モードをサポートします (64 ビット・ライブラリーのみ)。

• ?gemm、?symm、?hemm、?trsm、および同等の CBLAS ルーチン (cblas_?gemm、cblas_?symm、cblas_?hemm、および cblas_?trsm)。
• インテル® アドバンスト・ベクトル・エクステンション 2 (インテル® AVX2) またはインテル® アドバンスト・ベクトル・エクステンション 512 (インテル® AVX-512)。

ほかのルーチンや CNR 分岐を使用する場合、インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) は上記の制限事項に従って、標準の (厳密ではない) CNR モードで動作します。厳密な CNR モードを有効にすると、パフォーマンスが低下する可能性があります。

インテル® GPU の再現条件

CNR モードが有効になっている場合 (OFF 以外のコードブランチ)、oneMKL は インテル® GPU 上の限られた関数セットに対してビット単位で再現可能な結果を​​提供します。

• BLAS レベル 3 ルーチン (gemm、symm、hemm、syrk、herk、syr2k、her2k、trmm、trsm)、すべての精度
• BLAS レベル 3 拡張 (上記のバッチバージョンと gemmt)、すべての精度

OpenMP* オフロード API と DPC++ API はどちらも GPU CNR モードをサポートしています。

コードが同じ GPU 上で実行される、または同じ製品名 (インテル® Arc™ A770 など) を持つ 2 つの GPU 間で実行される場合は、再現性が保証されます。