インテル® VTune™ プロファイラー・ユーザーガイド

複数実行やイベントの多重化を許可

さらに正確な解析結果を得るため、イベントベースのサンプリング・データ収集の複数実行を有効にします。

インテル® VTune™ プロファイラーは、ハードウェア・イベントベース・サンプリング解析を実行して、選択した解析タイプで定義されたイベントに基づくデータを収集します。一度の実行で監視できるイベント数は、プロセッサー内のパフォーマンス・カウンターの数によって決まります。データ収集の複数実行を有効にした場合、インテル® VTune™ プロファイラーは解析タイプで指定されたすべてのイベントデータを収集するため、必要な回数だけハードウェア・イベントベースのサンプリング・コレクターを実行します。解析ターゲットとしてアプリケーションを起動を指定すると、インテル® VTune™ プロファイラーはハードウェア・イベントベースのサンプリング・コレクターを実行するたびにアプリケーションを起動します。

インテル® VTune™ プロファイラーは、一度のサンプリングで物理カウンターを多重化して使用することで、データ収集の複数実行を回避できます。イベントの多重化により、アプリケーションを複数回起動する必要がなくなるため、結果データの精度は低下しますがサンプリング収集を短時間で完了できます。多重化モードで収集されるイベントサンプル数は、合計収集ランタイムから推測されます。

イベントの多重化は、アプリケーションの定常状態が長くない場合や、定常状態に戻るまで時間を要する場合にも役立ちます。一方、アプリケーションの初期化時間が短く、短時間で安定状態になる場合は、短時間で複数回実行できるためイベントの多重化は不要です。

データ収集の複数実行を有効/無効にするには、次の操作を行います。

  1. インテル® VTune™ プロファイラーのツールバーで、 [解析の設定] ボタンをクリックします。

    [解析の設定] ウィンドウが開きます。

  2. ターゲットのシステムタイプを指定し、[アプリケーションを起動] ターゲットタイプを選択します。

    アプリケーションを起動タイプが選択されている場合にのみ、複数実行でのデータ収集が可能です。

  3. [何を] 設定ペインで、[高度] セクションにスクロールし、[複数実行を許可] オプションをオンにしてより正確なイベントデータ収集を有効にするか、イベントの多重化を使用する場合はこのオプションをオフにします。

複数実行モードを有効にすると、インテル® VTune™ プロファイラーはイベントセットごとにデータ収集を複数回実行します。これらの複数実行は [タイムライン] ペインで容易に識別できます。それらは灰色で表示されるポーズ領域に区分されています。

複数実行モードはメトリックの計算に影響します。すべての "合計" タイプのメトリック (合計時間、経過時間) は、複数実行を含む解析セッション全体で計算され、ほかのすべてのメトリックは実行ごとに計算されます。

アプリケーションを複数回実行することなく正確な多重化データを取得する場合、カスタム解析を作成してカスタム・ハードウェア・イベントベースのサンプリング解析設定で利用可能な [正確な多重化を使用] オプションを有効にする必要があります。このオプションは、各サンプルのイベントグループを切り替える多重化アルゴリズムを有効にします。このモードでは、実行時間が短いアプリケーションで信頼度の高い統計情報を提供します。マイクロアーキテクチャー全般解析結果の MUX 信頼性メトリックが低い場合、正確な多重化オプションを有効にすることを検討してください。

関連情報