インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークの概要

インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークは、テネシー大学ノックスビル校 (UTK) の Innovative Computing Laboratories (ICL) が提供しているハイパフォーマンス LINPACK (HPL) 2.1 (http://www.netlib.org/benchmark/hpl (英語)) をベースに変更、追加したものです。インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークは、TOP500 (http://www.top500.org (英語) を参照) の実行に使用することができます。ベンチマークを使用するには、HPL の使用法をよく理解している必要があります。インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークは、HPL をより便利に使用できるように、そしてパフォーマンスを向上するインテル® メッセージ・パッシング・インターフェイス (MPI) 設定を使用できるように、拡張されています。

インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークは、real*8 精度のランダムで稠密な連立線形方程式 (Ax=b) を因数分解して解くためにかかった時間を測定し、時間をパフォーマンス比率に変換して結果の精度をテストします。ベンチマークでは、結果の正当性を確保するため、乱数生成と完全な行ピボットを使用します。

インテルは、標準の HPL ベンチマークよりも簡単に、インテル® プロセッサー・ベースのシステムで高い LINPACK ベンチマーク結果を取得できるよう、LINPACK ベンチマークの最適化バージョンを提供しています。事前ビルドされたバイナリーを使用するには、クラスターにインテル® MPI ライブラリーをインストールする必要があります。インテル® MPI ライブラリーのランタイムバージョン (無料) は、https://www.intel.com/content/www/us/en/developer/tools/overview.html (英語) からダウンロードできます。

インテルのパッケージには、テネシー大学ノックスビル校 (ICL) で開発されたソフトウェアが含まれていますが、大学および ICL はこの製品を推奨または宣伝するものではありません。HPL 2.1 は特定の条件の下で再配布することができますが、このパッケージはインテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) の使用許諾契約書に基づきます。

HPL コードは本質的に同種です。つまり、各 MPI プロセスが同様の CPU およびメモリーの制約を持つ環境で実行される必要があります。インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークは異種 (ヘテロジニアス) をサポートします。つまり、追加のワークに対応できる十分なメモリーがノードにある場合、各ノードのパフォーマンス要件に合わせてデータが配置されます。ノード間で異種を使用するインテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (oneMKL) の構成方法については、インテル® ディストリビューションの LINPACK ベンチマークの異種サポートを参照してください。