スレッド化によるパフォーマンスの向上

インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) は広範囲に並列化されています。スレッド化が可能な関数と問題の一覧は、OpenMP* によりスレッド化される関数と問題およびインテル® TBB によりスレッド化される関数を参照してください。

インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) はスレッドセーフです (LAPACK の非推奨ルーチン ?lacon を除く)。すべてのインテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) 関数は、複数のスレッドで同時に実行されている場合でも正常に動作します。データの共有部分へのアクセスが 1 つのスレッドに制限されている場合でも、スレッド化されたインテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) のコードは、複数のスレッドから同じ共有データにアクセスできます。そのため、複数のスレッドからインテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) を呼び出しても、関数のインスタンスが干渉することを心配する必要はありません。

OpenMP* のスレッド化テクノロジーを使用する場合、OMP_NUM_THREADS 環境変数を設定してスレッド数を指定したり、等価な OpenMP* ランタイム関数呼び出しを使用することができます。インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) では、MKL_NUM_THREADS のような OpenMP* 環境変数とは独立した変数と等価なインテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) 関数をスレッド管理に使用することもできます。インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) 変数は常に最初に検査され、次に OpenMP* 変数が検査されます。どちらの変数も使用されていない場合、OpenMP* ソフトウェアはデフォルトのスレッド数を選択します。

デフォルトでは、インテル® oneAPI マス・カーネル・ライブラリー (インテル® oneMKL) は OpenMP* スレッド数をシステムの論理コアの数と同じ数に設定します。

インテル® TBB のスレッド化テクノロジーを使用する場合、OMP_NUM_THREADS 環境変数や MKL_NUM_THREADS 関数のような OpenMP* スレッド化コントロールは効果がありません。インテル® TBB アプリケーション・プログラミング・インターフェイスを使用してスレッド数を制御します。

高いパフォーマンスを得るには、スレッド数を設定する方法で説明されているように、スレッド数をプロセッサーまたは物理コア数に設定してください。