この資料は、インテルのウェブサイトで公開されている「Intel® MPI Library Release Notes for Linux* OS」を iSUS で翻訳した日本語参考訳です。原文は更新される可能性があります。原文と翻訳文の内容が異なる場合は原文を優先してください。
ID: 914349
更新日: 2026/7/17
バージョン: 2021.18
概要
インテル® MPI ライブラリー Linux 版は、業界標準であるメッセージ・パッシング・インターコネクト v4.1 (MPI-4.1) を実装した、高性能でインターコネクトやファブリックの種類に依存しないライブラリーです。
テクニカルサポートやアップデートを受けるには、製品を登録する必要があります。テクニカルサポートを参照してください。
主な機能
このリリースのインテル® MPI ライブラリーには、次の機能があります:
- MPI-1、MPI-2.2、MPI-3.1、MPI 4.0、MPI 4.1 および MPI 5.0 (テクニカルプレビュー)
- インターコネクトの独立性
- C、C++、Fortran 77、Fortran 90、Fortran 2008 の言語バインディング
- Amazon AWS/EFA、Google GCP のサポート
- インテル® GPU ピニングのサポート
- インテルおよび Nvidia GPU バッファーのサポート
- PMIx サポート
製品の内容
- インテル® MPI ライブラリー・ランタイム環境 (RTE) には、スケーラブルなプロセス管理システム (Hydra)、サポート・ユーティリティー、動的ライブラリーなど、プログラムの実行に必要なツールが含まれています。
- インテル® MPI ライブラリー開発キット (SDK) には、ランタイム環境のすべてのコンポーネントとコンパイル・ツール (コンパイラー・ラッパー・スクリプト、インクルード・ファイルおよびモジュール、デバッグ・ライブラリー、テスト・コード) が含まれます。
ライセンスで規定された条件の下で、このライブラリーを再配布できます。
インテル® MPI ライブラリー 2021 Update 18.1 – スタンドアロン
新機能
- GPFS ROMIO のハングアップの問題を修正しました
- シングルノード構成で shm が自動選択される際の、チューニングファイル選択の不具合を修正しました
- shm で非ブロッキング集合命令 (NBC) を使用した場合に発生するクラッシュの問題を修正しました
- alltoall における非連続データ型の問題を修正しました
インテル® MPI ライブラリー 2021 Update 18.0 – oneAPI 2026.0
新機能
- Fortran 向け ABI の互換性を備えた、拡張 MPI 5.0 標準テクニカルプレビュー
- インテル® Arc™ Pro B シリーズ GPU サポート (シングルノード) のテクニカルプレビューを導入しました
- Clearwater Forest プロセッサーの完全なサポートを追加し、シングルノードのパフォーマンスを最適化しました
- AI フレームワークやアプリケーションをサポートするため、mpiexec を使用しないジョブ起動がテクニカルプレビューとして追加されました
- スレッド分割モードのサポート拡大による、マルチスレッド通信のスケーラビリティー向上
- デフォルトで SHM ファブリックを使用し、シングルノード・ワークロードにおけるジョブ起動のレイテンシーを低減しました
- I_MPI_ADJUST_ALLTOALL (値 14~18) を設定することで利用できる、新しい調整可能な Alltoall アルゴリズムを追加しました
- Slurm 向けのデフォルトの I_MPI_HYDRA_BRANCH_COUNT 値を更新し、CPU アフィニティーの問題に対処しました
- 下位互換性を維持しつつ、インテルの最新コンパイラー・ツールチェーンとの互換性を向上しました
- さらに信頼性の高い通信を実現するため、libfabric v2.4.0 を統合しました
- IMB をバージョン 2021.11 に更新し、安定性と互換性に関する修正を行いました
- パッチ番号を明記したバージョン表記の明確化 (例: 2021.18.0)
- バグフィックス
既存の問題と制限事項
- インテル® 統合 GPU を搭載したシステムで I_MPI_OFFLOAD=1 が設定されている場合、ZE_AFFINITY_MASK を使用して統合 GPU を非表示にする必要があります。
- mlx プロバイダーを使用し inject 関数 (mlx_tagged_inject) でハングが発生する場合、このバグの修正が含まれる UCX v1.20.0 にアップデートする必要があります。
- 単一ノードで MPI プログラムを実行し、プロセス・スポーニングを有効にしない場合 (I_MPI_SPAWN が 1 に設定されていない場合)、MPI ランタイムは通信用にインテル® MPI 共有メモリーを自動的に有効にします (I_MPI_FABRICS=shm)。ただし、共有メモリーモードは MPI スポーン API と互換性がありません。I_MPI_FABRICS=shm を有効にしてアプリケーションが MPI_Comm_spawn (または関連する spawn 関数) を使用すると、プログラムはエラーで終了します。この問題を回避するには、以下を設定して明示的にスポーンを有効にする必要があります: アプリケーションを実行する前に、I_MPI_SPAWN=1 を設定してください。
- 新しい暗黙的モード (implicit mode) でスレッド分割機能を使用する場合、アプリケーションが MPI_THREAD_SPLIT 通信モデルのセマンティクスに従っていることを確認し、I_MPI_THREAD_SPLIT=1 および I_MPI_THREAD_SPLIT_MODE=implicit に加えて、I_MPI_THREAD_MAX=<N> でランクあたりのスレッド数を設定します。
- 明示的な引数なしで別のスクリプトから vars.sh が source された場合、親スクリプトのオプションが引き継がれ、一致するオプションが処理される可能性があります。
- stdout および stderr のリダイレクトは、LSF の blaunch で問題を引き起こす可能性があります。
- verbose オプションは、LSF の blaunch でクラッシュを引き起こす可能性があります。-verbose オプションを使用したり、-bootstrap=ssh を設定しないでください。
- ノード数が 16 を超える場合、LSF ジョブ・マネージャーによるファイナライズ中にアプリケーションがハングアップする可能性があります。これは、-bootstrap=ssh または -branch-count=-1 を設定することで回避できます。
- I_MPI_PIN_ORDER=spread を使用した際の不適切なプロセスピニング。一部のドメインは、共通のソケットを共有している場合があります。
- NFS ファイルシステム上のノンブロッキング MPI-IO 操作は、2GB を超えるファイルでは正しく動作しない場合があります。また、”lock” フラグなしでマウントされた NFS v3 では、一部の MPI-IO 機能が動作しない可能性があります。
- RMA 操作でウィンドウセグメントに適用される HBW メモリーポリシーは、サポートされていません。
- cxi プロバイダーを使用するには、FI_PROVIDER=cxi を設定し、FI_PROVIDER_PATH および I_MPI_OFI_LIBRARY が cxi 対応の libfabric を指すように設定してください。CXI のバージョンが 2.0 未満の環境では、クラッシュの原因となる CXI のバグを回避するため、FI_UNIVERSE_SIZE=1024 も設定してください。CXI プロバイダーでの実行中にハングアップしたり、Cassini イベントキューのオーバーフローに関するメッセージが表示される場合、FI_CXI_DEFAULT_CQ_SIZE 変数の値を 16384 から 131072 の範囲で増やしてください。これは CXI プロバイダーにおける既知の問題です。第 4 世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載するノードを SNC4 モードで使用する場合、ランク数が 6 の倍数のときはデフォルトの CPU ピニング (およびそれに伴う NIC の割り当て) が、ランク数が 8 の倍数のときはデフォルトの GPU ピニングが、それぞれ正しく設定されません。この場合、cvar を使用して CPU、GPU、および NIC のピニングを明示的に指定することが推奨されます。
-
Slurm バージョン 23.11 以降では、ノードの割り当て後に環境変数 I_MPI_HYDRA_BOOTSTRAP=ssh が設定されると、エラーが発生する可能性があります。この問題に対処するには、以下の回避策を検討してください:
ノード割り当ての前に I_MPI_HYDRA_BOOTSTRAP=ssh を設定します。例えば、.bashrc ファイルに設定できます。
ノード割り当ての後に I_MPI_HYDRA_BOOTSTRAP=ssh を設定し、その後 I_MPI_HYDRA_BOOTSTRAP_EXTRA_ARGS の設定を解除してください。
Slurm のドキュメント (https://slurm.schedmd.com/mpi_guide.html (英語)) も参照してください。
削除された機能
インテル® MPI ライブラリー 2019 以降、非推奨で時代遅れとなっていたシンボリック・リンクとディレクトリー構造が削除されました。アプリケーションが古いディレクトリー構造やファイル名に依存している場合、スクリプトを使用してそれらを復元できます。
インテル® MPI ライブラリー 2021 Update 18
- Omni-Path 100 シリーズ HFI で使用される OFI PSM2 プロバイダーは、今後の IMPI パッケージから削除されます。2021.18.0 では含まれています。今後のバージョンでは、OPA100、CN5000、および将来の Cornelis ネットワーク製品と互換性があり、同様の機能を提供する OFI OPX プロバイダーが搭載される予定です。OPA100 で引き続き PSM2 を利用する場合、Cornelis のオンラインドキュメント「CN5000 Performance Tuning Guide」 (英語) に記載されている手順に従ってください。追加のサポートが必要な場合は、Cornelis サポート (英語) に直接問い合わせてください。
- OFI PSM3 プロバイダーは、今後の IMPI パッケージには含まれなくなります。2021.18.0 では含まれています。将来このプロバイダーが必要になった場合、オープンソースの libfabric (英語) プロジェクトを通じて引き続き利用できます。
システム要件
概要
ここでは、インテル® MPI ライブラリーのハードウェア、オペレーティング・システム、およびソフトウェアの前提条件について詳しく説明します。
ハードウェア要件
- インテル® 64 アーキテクチャー・ベースのシステム:
- インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー以降
- インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサー・ファミリー
- インテル® Xeon® 6 プロセッサー・ファミリー
- ランクごとに 1GB のメモリー (2GB を推奨)
- 1GB のディスク空き容量
サポートされるアクセラレーター
インテル® データセンター GPU マックスシリーズ
インテル® Arc™ Pro B シリーズ GPU
Nvidia GPU (動作確認済み最小バージョンは NVIDIA Tesla P100)
ドライバーとライブラリー
oneAPI レベルゼロ API 1.0
CUDA バージョン 11.3 以降
ソフトウェア要件
Linux
- Red Hat Enterprise Linux 8、9、10
- SUSE Linux Enterprise Server (SLES) 15 SP4、15 SP5、15 SP6、15 SP7
- Fedora 41、42
- Rocky Linux 9
- Amazon Linux 2025、2023、2022
コンパイラー
- GNU: C、C++、Fortran 77 3.3 以降、Fortran 95 4.8.0 以降
- インテル® C++/Fortran コンパイラー 17.0 以降
デバッガー
- Rogue Wave Software TotalView 6.8 以降
- Allinea DDT 1.9.2 以降
- GNU デバッガー 7.4 以降
バッチシステム
- Platform LSF 6.1 以降
- Altair PBS Pro 7.1 以降
- Torque 1.2.0 以降
- Parallelnavi NQS V2.0L10 以降
- NetBatch v6.x 以降
- SLURM 1.2.21 以降
- Univa Grid Engine 6.1 以降
- IBM LoadLeveler 4.1.1.5 以降
- Platform Lava 1.0 以降
ファブリック・ソフトウェア
- オープン・ファブリック・インターフェイス (OFI): https://github.com/ofiwg/libfabric (英語)
- 最小 OFI 1.13.2
- IMPI に付属する OFI を使用することを推奨します。
サポートされる言語
- GNU コンパイラー: C、C++、Fortran
- インテル® コンパイラー: C、C++、Fortran
クラスター・ファイル・システム
- IBM Spectrum Scale (GPFS)
- LustreFS
- PanFS
- NFS v3 以降
Linux 汎用インテル® GPU (GPGPU) ドライバー:
すべてのインテル® GPU については、こちらの記事 (https://dgpu-docs.intel.com/ (英語)) を参照し、使用するデバイス向けの手順に従ってください。
著作権と商標について
インテル® テクノロジーの機能と利点はシステム構成によって異なり、対応するハードウェアやソフトウェア、またはサービスの有効化が必要となる場合があります。
絶対的なセキュリティーを提供できる製品またはコンポーネントはありません。
実際の費用と結果は異なる場合があります。
© Intel Corporation. Intel、インテル、Intel ロゴ、その他のインテルの名称やロゴは、Intel Corporation またはその子会社の商標です。その他の社名、製品名などは、一般に各社の表示、商標または登録商標です。
本資料は、(明示されているか否かにかかわらず、また禁反言によるとよらずにかかわらず) いかなる知的財産権のライセンスも許諾するものではありません。
本資料で説明されている製品には、エラッタと呼ばれる設計上の不具合が含まれている可能性があり、公表されている仕様とは異なる動作をする場合があります。現在確認済みのエラッタについては、インテルまでお問い合わせください。
インテルは、明示されているか否かにかかわらず、いかなる保証もいたしません。ここにいう保証には、商品適格性、特定目的への適合性、知的財産権の非侵害性への保証、およびインテル製品の性能、取引、使用から生じるいかなる保証を含みますが、これらに限定されるものではありません。
テクニカルサポート
インテル® ソフトウェア開発製品をご購入いただくと、1 年間のサポートサービスが付属します。このサービスには、オンライン・サービス・センターのウェブサイトでの優先サポートが含まれます。
サポートを利用するには、インテル® レジストレーション・センターで製品を登録する必要があります。製品が登録されていない場合、優先サポートは受けられません。

