インテル® VTune™ Amplifier 2018 ヘルプ

パフォーマンス解析向けのコンパイラー・オプション (Windows* ターゲット)

インテル® VTune™ Amplifier は、Windows* ターゲットシステム上のほとんどのネイティブバイナリーを解析できます。パフォーマンス解析の生産性の向上と容易性の観点から、次の設定が推奨されます。

使用するオプション

説明

/Zi (強く推奨)

アドレスとソースコード行を関連付けて、ユーザーモードのサンプリングとトレース解析タイプ (基本ホットスポット、並行性、およびロックと待機) でコールスタックを適切に追跡するには、シンボル情報の生成を有効にする必要があります。

リリースビルド (強く推奨)

コンパイラーによる最大限の最適化設定で、最適化できない実際のパフォーマンスの問題に焦点を当てることを可能にします。

/debug:inline-debug-info
(インテル® C++ コンパイラー)

インテル® VTune™ Amplifier がインライン展開された関数を特定し、選択されたインラインモードに応じてインライン展開された関数自身、または呼び出し元にインライン展開された関数のシンボルを関連付けることを可能にします。

/MD または /MDd

コールスタック・モードがインテル® VTune™ Amplifier の収集結果に適用される場合、C ランタイム呼び出しをシステム関数として識別し、ユーザーコードと区別することを可能にします。

/D "TBB_USE_THREADING_TOOLS"

インテル® VTune™ Amplifier によるインテル® スレッディング・ビルディング・ブロック (インテル® TBB) の完全なサポートを有効にします。

環境変数 TBB_USE_THREADING_TOOLS を設定しないと、インテル® VTune™ Amplifier はインテル® TBB 構文に関連する並行性 (コンカレンシー) の問題を正しく識別できません。

/Qopenmp (強く推奨)
(インテル® C++ コンパイラー)

インテル® VTune™ Amplifier による OpenMP* プログラムの並列領域の検出を有効にします。

/Qopenmp-link:dynamic
(インテル® C++ コンパイラー)

コンパイラーがインテル® VTune™ Amplifier 用にインストルメントを行う OpenMP* ランタイム・ライブラリーの動的バージョンを選択することを許可します。このオプションは、インテル® コンパイラーのデフォルト設定で有効になります。

/Qparallel-source-info=2
(インテル® C++ コンパイラー)

OpenMP* または自動並列化コードの生成時にソースの位置情報の出力を有効または無効にします。引数の 2 はソース位置の規制レベルを示し、コンパイラーにパス、ファイル、ルーチン名、および行情報を出力するように指示します。

次のコンパイラー設定は推奨されません。

非推奨のオプション

理由

debug:parallel

インテル® VTune™ Amplifier では利用できない、インテル® コンパイラー向けのインテル® Parallel Debugger Extension を有効にします。

/Qopenmp-link:static

インテル® コンパイラーは、静的バージョンの OpenMP* ランタイム・ライブラリーを選択します。このバージョンの OpenMP* ランタイム・ライブラリーには、インテル® VTune™ Amplifier の解析に必要なインストルメンテーション・データが含まれません。

/Qopenmp_stubs

OpenMP* コードの並列実行を規制します。

ライブラリーのリストが、ユーザーモードのサンプリングとトレース解析タイプに推奨されるかどうかを調査します。

ライブラリー

推奨

非推奨

OpenMP* ランタイム (インテル® コンパイラーが提供)

libiomp5md.dll または libguide40.dll

libiomp5mt.liblibguide.libvcomp80.dll+vcomp90.dll または vcomp80d.dll+vcomp90d.dll

C ランタイム

msvcr90.dllmsvcr80.dllmsvcr90d.dll または msvcr80d.dll

libcmt.lib

最適化に関する注意事項

インテル® コンパイラーでは、インテル® マイクロプロセッサーに限定されない最適化に関して、他社製マイクロプロセッサー用に同等の最適化を行えないことがあります。これには、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 2、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3、インテル® ストリーミング SIMD 拡張命令 3 補足命令などの最適化が該当します。インテルは、他社製マイクロプロセッサーに関して、いかなる最適化の利用、機能、または効果も保証いたしません。本製品のマイクロプロセッサー依存の最適化は、インテル® マイクロプロセッサーでの使用を前提としています。インテル® マイクロアーキテクチャーに限定されない最適化のなかにも、インテル® マイクロプロセッサー用のものがあります。この注意事項で言及した命令セットの詳細については、該当する製品のユーザー・リファレンス・ガイドを参照してください。

改訂 #20110804

関連情報