インテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリー向けのソフトウェア最適化によるビジネス・インテリジェンスと見識の加速

ビッグデータ

この記事は、インテル® デベロッパー・ゾーンに公開されている「Accelerating Business Intelligence and Insights with Software Optimized for the Intel® Xeon® Processor E7 v3 Family」(https://software.intel.com/en-us/blogs/2015/05/12/accelerating-business-intelligence-and-insights-with-software-optimized-for-the) の日本語参考訳です。


2015 年 5 月 5 日、インテル・コーポレーションは、待望のインテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーを発表しました。新しいプロセッサー・ファミリーの重要な機能の 1 つは、ビジネスの本質を加速し、医療、金融、エンタープライズ・データセンター、および通信環境のリアルタイム分析などのビジネス・オペレーションを最適化するように設計されています。新しいインテル® Xeon® プロセッサーは、より優れた意思決定、業務効率の改善、および競争力を求める組織に向けたゲームチェンジャーです。

インテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーのパフォーマンス、メモリー容量、そして高度な信頼性は、リアルタイム分析の主流としての採用を可能にします。デジタルサービス経済の台頭と”ビッグデータ” の可能性の認識は、処理、分析およびリアルタイム性を求める組織のため、新たな可能性を開きます。インテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーは、クラウドベースのサービス、ソーシャル・メディア・ネットワーク、インテリジェント・センサーによって蓄積された大量のデータを扱い、最適化されたソフトウェア・ソリューションによって支援されるデータ分析の洞察を可能にします。

新しいプロセッサー・ファミリーの強化点の 1 つは、1 ソケット1 あたり業界で最大となるメモリー容量の拡大です。これにより、データセット全体を高いパフォーマンスで、これまでのディスクベースのストレージよりも低いレイテンシーのメモリー上で直接分析することが可能となります。新しいインテル® Xeon® プロセッサー・ファミリー上で実行され、そして (または) 最適化されたソフトウェア・ソリューション向けに、これは、複雑なグローバル・セールス・データを数分で分析して活用するなど、意思決定を加速するリアルタイム分析をビジネスに生かすことができることを意味します。小売業者は、リアルタイム分析に基づいて顧客のショッピング体験を個別化し、アップセリングやクロスセリングの可能性に投資できます。医療機関では、治療計画と患者の転帰を改善するため、電子医療記録や他の医療システムから臨床データを即座に監視することができます。

複数のソース (ユーティリティー・モニター、広域の天気予報、輸送システムのデータなど) からの大量のデータストリームを自動分析することで、組織では業務を最適化し新たなビジネスの可能性を見つけるため、リアルタイムに重要なビジネスサービスを提供することができます。最新のインテル® Xeon® プロセッサーを導入することで、企業は自社アプリケーションのパフォーマンス向上を期待でき、そのソフトウェアへの投資から高い ROI を実現できます。

リアルタイム分析: インテリジェンスはインテルから始まります

今日、IBMSAS*、そして Software AG* (http://www.softwareag.com/corporate/default.asp) などの企業では、ビジネス・インテリジェンス (BI) 戦略の重要度が増加しています。顧客は競争力を維持するため、データから見解を引き出す能力をソフトウェアに期待しています。以下に各企業が、顧客の期待に答えるため新しいインテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーを活用する例を示します。

インテルと IBM* は、あらゆるサイズのワークロードに対応するハードウェア/ソフトウェアのビッグデータ分析の組み合わせに密接に連携しています。BLU アクセラレーションによる IBM DB2* は、次世代のデータベース技術であり、インメモリー計算におけるゲームチェンジャーです。BLU アクセラレーションによる IBM DB2* を最新のインテル® プロセッサーを搭載するサーバーで実行すると、思考の速度分析法の画期的なパフォーマンスを提供するため CPU キャッシュとシステムメモリーを最適化します。注目すべきは、同じワークロードを最新のプロセッサーで実行すると、インテル® Xeon® プロセッサー E7-4870 上で以前のバージョンの IBM DB2* 10.1 を実行したよりも 246 倍高速3 に処理できました。

新しい世代のインテル® プロセッサーを搭載するサーバーで BLU アクセラレーションによる IBM DB2* を実行することで、ユーザーは、迅速かつ容易に大量のデータを活用できるように変換し、ビジネスの見識に結びつけることができます。目的とする結果を得るために数時間もしくは数日を要する複雑なクエリーは、データ収集と同じくらい高速に分析できます。インテルと IBM* におけるビジネス・インテリジェンスの攻略と投資 (http://www.intel.com/content/www/us/en/processors/xeon/business-intelligence-ibm-paper.html (英語)) の方法を参照ください。

推奨するツイート: データ分析を高速化したいですか? @IBMDataWH の #NowPossible と @TryDB2 の #XeonE7 http://intel.ly/1DWH5qd #IntelDC

パフォーマンス速度の観点から、Apama* のストリーミング分析はほぼ均等であることが判明しました。Apama* (Software AG* の一部門) は、非常に複雑なイベント処理エンジンであり、入力データのストリームをフィルター処理および分析を行い、即座に変化するビッグデータに対し自動的にアクションを取ります。ベンチマーク・テストは、最新のインテル® Xeon® プロセッサーにより急激なパフォーマンスの向上を示しています。Apama* によるテスト結果は、前世代のプロセッサー4 と比較して、インテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーを搭載するサーバーで実行すると 59% 高いスループットを示しています。

このレベルの処理能力により、Apama* プラットフォームは、リアルタイムで重要なイベントや傾向を検出するため、ストリーミング・データに隠れた値を抽出することができます。ユーザーは、顧客の行動に応じてリアルタイムにアクションを取ることができ、異常な動作や不正行為を即座に特定し、実世界の他のアプリケーション中で不正な市場取引を即座に検知できます。詳細についてはビデオをご覧ください: ビッグデータの見識を深める: Software AG* による高速ストリーミング分析 (http://www.intel.com/content/www/us/en/big-data/software-ag-apama-driving-big-data-video.html)。この情報の視覚化は、最新のインテル® Xeon® プロセッサー上でソフトウェアを実行したところ、Apama* のパフォーマンス向上を示しました。

推奨するツイート: @SoftwareAG の #NowPossible と #IntelDC の #XeonE7 http://intel.ly/1IobLqR

SAS* アプリケーションは、予測モデリング、データマイニング、テキスト分析、予想、そしてその他の高度な分析とビジネス・インテリジェンス・ソリューションにおいて、統一されたスケーラブルなプラットフォームを提供します。最新のインテル® Xeon® プロセッサー上で SAS* アプリケーションを実行すると、インフラコストと複雑性を大幅に軽減しつつ、パフォーマンスとヘッドルームを向上させる高度なプラットフォームを提供します。また、エンドユーザーにとって、より有益な分析を提供するのに役立ちます。http://www.intel.com/content/www/us/en/big-data/sas-in-memory-analytics-video.html のビデオは、SAS* とインテルの技術をどのように組み合わせて、革新的なアプリケーションに最適化されたサポートと、セルフサービス・ツールを有効にするためパフォーマンスとスケーラビリティーを実現するかを説明しています。また、インテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーと PCIs* 向けのインテル® Solid-State Drive Data Center ファミリーを SAS* Analytics 9.4 と統合することで、顧客は最大 72% のスループット向上を体験できます。5

推奨するツイート: @SASsoftware の #NowPossible と #XeonE7 http://intel.ly/1Io8lEA #IntelDC

アプリケーションの新しいレベルを切り開くインテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 の能力は、ヘルスケアの分野にも及びます。Epic* EMR のデータ駆動型の医療ワークロードを加速し、他の医療アプリケーション向けに信頼性の高い、手頃なパフォーマンスとスケーラビリティーを提供するため、Epic* 社はデータ集約型コンピューティング向けに高い堅牢性と高スループットを達成する基盤を必要としていました。Epic* のエンジニアは、新しい世代の主要な技術のベンチマーク・テストを行いました。これには、ハイパフォーマンス・データ・プラットフォーム InterSystem*、新しい仮想化ツール VMware*、そしてインテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーが含まれます。その結果データベースのスケーラビリティーが 60%6, 7 向上し、信頼性と費用対効果の高い、機敏なデータセンターを構築し、医療企業で上昇するデータアクセスに対応できるパフォーマンス・レベルを維持できました。このようなパフォーマンスの向上により、医療機関はさらに洗練された分析を提供することができ、最終的には治療計画や賢者の転帰を改善するため臨床データを活用することができます。

推奨するツイート: 医療効率に関しては #NowPossible、@InterSystems、@VMwareHIT および Intel #XeonE7 http://intel.ly/1DWHIQF #IntelDC

これらは、インテル® プロセッサーの最新の世代による、巨大なビジネス上の利点と競争力の優位性を可能にする最適化されたソフトウェア・ソリューションのほんの一握りです。非常に向上したパフォーマンス、メモリー容量、そしてスケーラビリティーにより、インテル® Xeon®プロセッサー E7 v3 ファミリーは、より多くのソケット、強固なセキュリティーを提供することを支援し、そして業界を越えて任意のワークロードを処理するデータセンターの効率性とクリティカルな信頼性を高めることで、皆さんのデータセンターがビジネス上の最高のアイディアをもたらすことを可能にします。詳細については、http://www.intel.com/XeonE7SoftwareSolutions を訪問し、アプリケーション・マーケティング・ガイドをご覧ください。

脚注:

1 インテル® Xeon® プロセッサー E7 v3 ファミリーは、公開されている仕様によると、代替アーキテクチャーによる最大 1TB のソケットあたりのメモリーと比較し、最大 1.5TB のメモリー・フットプリントを提供します。

2 SuSE* Linux Enterprise Server 11 SP3 上の SAP* OLTP 内部インメモリー・ワークロードで TPM (Transaction Per Minute) を計測したところ、最大 6 倍ビジネス処理アプリケーションのパフォーマンスが向上しました。構成: 1) 基本構成 1.0: 4 ソケット インテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2、512GB メモリー、SAP HANA* 1 SPS08。2) 最大 6x tpm: 4 ソケット インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3、512GB メモリー、SAP HANA* 1 SPS09 (一般的なソフトウェア・チューニングで 1.8 倍向上、およびインテル® TSX を有効にすることでさらに 2.2 倍向上)。

3 性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。以前の世代の基本構成: SuSE* Linux Enterprise Server 11 SP3 x86-64、IBM DB2* 10.1 + 4 ソケット インテル® Xeon® プロセッサー E7-4870 (IBM Gen3 XIV FC SAN ソリューションを使用しておよそ 3.58 時間でクエリーを完了)。”新しい世代” の新しい構成: Red Hat* Enterprise LINUX 6.5、BLU アクセラレーションによる IBM DB2* 10.5 + 4 ソケット インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 (メモリー (合計 1TB) 上のテーブルを使用して同じキューをおよそ 52.3 秒でクエリーを完了)。より詳しい比較情報は、http://www.intel.com/performance/datacenter をご覧ください。

4 1 つのサーバーは、4 ソケットのインテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v3 を使用、他のサーバーは 4 ソケットのインテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2 を使用。それぞれのサーバーは、512GB DDR4 DRAM、Red Hat* Enterprise Linux 6.5、および Apama* 5.2 で構成される。性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピューター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行ったものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、他の製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。

5 Red Hat* Enterprise Linux 7 上で、SAS* Business Analytics 9.4 M2 を使用して、時間当たりの SAS* Mixed Analytics ワークロードのセッションを計測したところ最大 1.72x のパフォーマンスをもたらしました。構成: 1) 基本構成: 4 ソケット インテル® Xeon® プロセッサー E7-4890 v2、512GB DDR3-1066 メモリー、16x 800GB インテル® Solid-State Drive Data Center S3700、スコア 0.11 セッション/時。2) 時間当たりのセッション数最大 1.72 倍: 4 ソケット インテル® Xeon® プロセッサー E7-8890 v2、512GB DDR4-1600 メモリー、4x 2.0TB インテル® Solid-State Drive Data Center S3700 + 8x 800GB インテル® Solid-State Drive Data Center S3700、スコア 0.19 セッション/時。

6 性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピューター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行ったものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、他の製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。さらに詳しい情報は、www.intel.com/performance を参照してください。

7 インテルは、このドキュメントで言及されている第三者のベンチーマーク・データや Web サイトの設計や実装を管理もしくは監査することはありません。インテルは、参照先や同様のパフォーマンス・ベンチマークが報告されている Web サイトを訪問し、参照するベンチマークが正確であるかを確認し、導入するシステムのパフォーマンスに反映することをすべての顧客に推奨しています。

著者: Mike Pearce, Ph.D. IDZ サーバー・コミュニティーのインテル開発者エバンジェリスト。

コンパイラーの最適化に関する詳細は、最適化に関する注意事項を参照してください

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